Wellcomeは、11月5日、OA(オープンアクセス)ポリシーの改定を発表した。本ポリシーは、2020年1月1日以降に提出するすべての研究論文に適用される。
今回の改定は、Plan Sの原則に沿うもので、以下の5つの重要な改定がなされる。
1. Wellcomeが助成したすべての研究論文を、PubMed Central (PMC) およびEurope PMCを通じて無料公開する。以前設けていた6か月のエンバーゴを廃止し、査読済みのものは、出版時に無料で公開する。
2. Wellcome が助成したすべての研究論文をクリエイティブコモンズ・ライセンス(CC-BY)の下で公開する。
3. 購読ジャーナル(ハイブリッドOA)へのOA出版コストには助成を行わない。
4. 疾病の発生など、広範囲かつ迅速に共有されるべき重要な公衆衛生上の利益がある場合、プレプリントを公開しなければならない。公開する際は、査読前のものを、即時公開可能な承認されたプラットフォーム上で、かつCC-BYで公開する。
5. Wellcome が助成した機関は、DORA(San Francisco Declaration on Research Assessment、サンフランシスコ研究評価宣言)に署名あるいは公式に参加を表明する。
なお、本ポリシーは、2020年1月以前の研究論文および図書、モノグラフには適用されない。ただし、図書、モノグラフへの適用は現在検討中としている。
また、Wellcomeは、ビル&メリンダ・ゲイツ財団とともにcOAlition Sに参加することを発表した。
Wellcome open access policy 2020(pdf: 全2ページ)
[ニュースソース]
Wellcome is updating its open access policy― Wellcome 2018/11/05 (accessed 2018-11-06)
Wellcome and the Bill & Melinda Gates Foundation join the Open Access coalition ― Wellcome 2018/11/05 (accessed 2018-11-06)
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