NLMの品質管理に多少の懸念あり。学術コミュニティーの数人が指摘(記事紹介)

2019年05月16日

北米・中南米

TheScientistは、5月9日、"Academics Raise Concerns About Predatory Journals on PubMed"(試訳:pubMed上のハゲタカジャーナルについて、学術界が懸念を表明)と題する記事を公開した。

本記事は、一部の研究者などが、米国立医学図書館(National Library of Medicine、NLM)の引用や抄録のリポジトリであるPubMedにおけるハゲタカジャーナルの存在を指摘、懸念していることを紹介。

Beallのブラックリスト、DOAJ収載ジャーナルを基にしたホワイトリストなどを用いて検証した結果、疑わしいジャーナルがいくつかみつかったことや、ハゲタカジャーナルに関する研究でリストアップされた数誌がPubMedに収載されていたことなどを示している。

また、NLMが厳格な品質管理を講じているにもかかわらず完全にハゲタカジャーナルを除去しきれていない要因、差し迫った問題ではないが、ハゲタカジャーナルがどのような経路で入り込むのかを識別することが重要であるとする研究者のコメントなども紹介している。

[ニュースソース]

The National Library of Medicine has quality control procedures in place, but some researchers believe additional scrutiny is necessary. ― TheScientist 2019/05/09 (accessed 2019-05-13)

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