Plan Sをめぐる出版社の思惑。Plan Sに対応しながら購読料維持のために検討されるグリーンOA。その有効性や他のモデルとの違いなど(記事紹介)

2019年05月22日

北米・中南米 ヨーロッパ

Science誌は、5月15日、"To meet the 'Plan S' open-access mandate, journals mull setting papers free at publication"と題する記事を掲載した。

本記事は、出版社がPlan Sに対応しつつ、購読料を確保するためにさまざまなアプローチを検討しているが、中でもPlan Sに準拠したエンバーゴなしのグリーンOA(オープンアクセス)の活用を模索していることを紹介。

エンバーゴなしのグリーンOAは、出版社が購読収入を維持できるので、ゴールドOAのAPC(論文掲載料)の支払いに十分な助成を得ていない著者への便宜を図れることや、非営利出版社は完全ゴールドOA化よりもグリーンOAを好ましいと評価していることなどを示している。

ほかに、Plan Sが許容している著者最終稿(author accepted manuscript)と出版社版(published version)との違い、エンバーゴなしのグリーンOAに対応している一部の出版社はPlan Sの要件の一つCC BYに対応していないこと、一方でゴールドOAこそが維持可能なモデルと考える出版社もあることを紹介している。

[ニュースソース]

To meet the 'Plan S' open-access mandate, journals mull setting papers free at publication ― Science 2019/05/15 (accessed 2019-05-16)​​​