学術コミュニケーションのコンサルティング業務などを行うDelta Think社は、2月8日、Jisc (Joint Information Systems Committee、英国情報システム合同委員会)が同社に委託したPlan Sの準拠状況を確認するためのデータに関するプロジェクトの報告書を公開した。
本報告書は、出版社やジャーナルのPlan S準拠状況を確認するために必要なデータおよび当該データの取得先、当該データの提供に必要なデータソースの準備状況などを検証したもの。
本プロジェクト中にステークホルダーと検討したプロジェクトの範囲や定義、4つのPlan S準拠ルート("Fully OA" "Subscription/Repository" "Transformative Agreements""Transformative Journals")※ごとに必要なデータの分析、データ仕様、データ取得先の検証、課題や提言などを示している。
なお結論として、適切な編集ポリシーやライセンス処理を要求しているDOAJなど、準拠状況の確認に利用できるデータおよび取得先が一部あるものの、Plan Sガイダンスに示された各準拠ルートにおける準拠状況の確認に必要なすべてのデータを取得可能なソースはなく、Plan Sがどの程度の詳細さを求めているのかも不明瞭であることなどを示している。
※Plan Sガイダンスでは3つのルートを示しているが、本報告書ではTransformative Routeの下に"Transformative Agreements""Transformative Journals"があるため、4つとしている。
[ニュースソース]
Data needed to identify Plan S Compliance ― Wellcome 2020/02/08 (accessed 2020-02-10)