Frontiers社など5社※のOA(オープンアクセス)出版社は、3月10日、TA(Transformative Agreement、「転換契約」または「移行契約」)に関する声明書(position paper)、"Current Transformative Agreements Are Not Transformative Position Paper – For Full, Immediate and Transparent Open Access"を公開した。
これは、出版社が多用するTAが本来の意味とは異なることを指摘、批判するもの。
例えばPlan Sは、原則としてOAと購読が混合したハイブリッドモデルを認めていないが、期限内に完全OAモデルへと転換する場合にのみTAを認めている。しかし、近年出版社から発表されるTAには、「完全OAへの転換可能性が低い」「アクセスが一部のポートフォリオに限られている」「条件が国によって異なる」などの欠点があると指摘。
本声明では、OAへの幅広い転換の実施に対する精査や明確な根拠がなくTAと呼称すべきでないことや、契約終了後にも長期的アクセスを保証しているか、ハイブリッドを存続させるような契約になっていないかなどを公的機関が監視すべきこと、出版社と公的資金を受けた機関間のすべての契約を開示することなどの提言を示している。
Current Transformative Agreements Are Not Transformative Position Paper – For Full, Immediate and Transparent Open Access (pdf:全7ページ)
※以上、Copernicus.org (accessed 2020-04-01)
※Frontiers社、Copernicus Publications社、JMIR Publications社、MDPI社、Ubiquity Press社
[ニュースソース]
Current Transformative Agreements Are Not Transformative ― Frontiers 2020/03/10 (accessed 2020-03-31)
Current Transformative Agreements Are Not Transformative Position Paper – For Full, Immediate and Transparent Open Access ― Copernicus.org 2020/03/10 (accessed 2020-03-31)