cOAlition Sは、7月21日、ERC(European Research Council、欧州研究会議)科学委員会が7月20日に表明したcOAlition Sへの支援打ち切りについて、コメントを発表した。
cOAlition Sは、Horizon Europe Framework Programmeを監督するEC(欧州委員会)が引き続きcOAlition SおよびPlan Sをサポートすると前置きしたうえで、ハイブリッドジャーナルへのサポートが完全かつ即時OA(オープンアクセス)への移行・促進をこの20年間遅らせてきたというcOAlition Sの見解に変わりはないと主張。Horizo n Europe Framework Programにおいてすでに資金が不足している中で、ハイブリッドジャーナルの出版に貴重な資金を使うべきでないことを強調した。
また、ハイブリッドモデルはダブルディッピング(講読費と出版費の二重払い問題)の解決策とはならないことや、現状のハイブリッドジャーナルの維持はヨーロッパの研究者の不平等を加速させること、欧州の多くの国が出版社とTA(Transformative Agreement、転換契約または移行契約)を締結していることなどを示す一方で、両者の戦略が最終的に調和するだろうとの期待感も示した。
[ニュースソース]
cOAlition S response to the ERC Scientific Council's statement on Open Access and Plan S - Plan S 2020/07/21 (accessed 2020-07-22)
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2020年7月27日 ERC科学委員会、cOAlition Sへの支援打ち切りを発表