バージニア工科大学でAPC補助を受けた著者を対象としたOAやファンドに関する調査結果の概要(記事紹介)

2020年09月07日

北米・中南米

Scholarly Kitchenは、8月31日、"Guest Post — Assessing User Perceptions of an Open Access Subvention Fund"と題する記事を公開した。

本記事は、VT(Virginia Polytechnic Institute and State University /通称Virginia Tech、バージニア工科大学)図書館の"OASF(Open Access Subvention Fund)※"からAPC(論文掲載料)の補助を受けた著者に対して行った、OA(オープンアクセス)出版の価値や同ファンドに関する調査結果を概説したもの。

OA出版の価値に関する質問では、半数以上がOA出版はP&T(昇進およびテニュア(終身地位保証))において好材料になるべきと回答した一方で、58%がP&Tに関わる委員会で一度も議論されたことがないと回答したこと、補助を受けた論文を同校の機関リポジトリにデポジットした著者が20%しかいなかったことなどを示している。

OASFに関する質問では、98%が同ファンドの継続を望んでいることや、81%は補助申請のための図書館によるガイドが十分であると回答した一方で、ガイドにOAジャーナルリストを加えてほしいとの声が多かったこと、APC助成もカバーしている助成機関(NIH、NSFなど)から研究助成を受けている著者をOASFの対象から外す方針に56%が同意しないと回答したことなどを示している。

※同図書館が2012年8月に開始したOA出版のためのAPCを補助するファンド。

[ニュースソース]

Guest Post — Assessing U​ser Perceptions of an Open Access Subvention Fund ― Scholarly Kitchen 2020/08/31 (accessed 2020-09-04)