STM(International Association of Scientific, Technical and Medical Publishers、国際STM出版社協会)およびElsevier社は、9月7日、ホワイトペーパー"Achieving an equitable transition to open access for researchers in lower and middle-income countries"を公開した。
本ホワイトペーパーは、UN(United Nations、国際連合)のSDGs(Sustainable Development Goals、持続可能な開発目標)への関心の高まりや学術出版モデルのOA(オープンアクセス)への世界的な転換を受け、著者の活動の場の公平化や低中所得国(LMICs:lower and middle-income countries)においてより多くの読者を獲得するための知的生産の方法の検証を目的としたもの。
2018年のデータをまとめると、Research4Life※参加国の著者の75%が研究成果を購読モデルで出版していること、ゴールドOAがよく利用されるモデルであるが、資金不足やAPC(論文掲載料)免除に関する理解不足がグローバルサウスにおけるOAの障壁になっていることなどを示している。
※先進国と発展途上国との知識の格差を是正することを目的としたイニシアチブ。120カ国以上の機関に無償あるいは低価格で科学情報を提供している。
[ニュースソース]
New white paper explores how the transition to Open Access could be made more equitable for the Global South ― STM 2020/09/07 (accessed 2020-09-08)
Achieving an equitable transition to open access for researchers in lower and middle-income countries ― Elsevier (accessed 2020-09-08)
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