IOP PublishingがMRXを完全OAに転換。転換後に生じた変化や課題(記事紹介)

2020年11月05日

ヨーロッパ

IOP(Institute of Physics、英国物理学会)が所有する出版社IOP Publishingが発行する会員誌Physics Worldは、10月21日、"Flipping the switch: how a hybrid journal went open access"と題する記事を公開した。

本記事は、ハイブリッドジャーナルMRX(Materials Research Express)が完全OA(オープンアクセス)に転換したことについて、その理由、効果、課題などを、同ジャーナルの関係者にインタビューしたもの。

IOP PublishingのOAへの積極的な姿勢を示すことがMRXの完全OA化の理由の一つであること、完全OA化により1記事当たりの平均ダウンロード数や閲覧数が大きく増加したことを示している。

また、APC(論文掲載料)導入後もOA転換前の著者バランス(地域など)の維持が課題で、一定期間や低所得国へのAPC割引などを行っているが、OA転換後、特定地域(インドなど)からの論文投稿数が大きく減少した事実も紹介している。

[ニュースソース]

Flipping the switch: how a hy​​brid journal went open access - IOP Publishing 2020/10/21 (accessed 2020-11-04)

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