COAR(Confederation of Open Access Repositories、国際オープンアクセスリポジトリ連合)は、4月1日、CoreTrustSealやEUA(European University Association、ヨーロッパ大学協会)などと"Data Repository Selection – Criteria That Matter"※に対する共同意見書を公表した。
本意見書は、"Data Repository Selection – Criteria That Matter"で示された基準に対し、リポジトリに関わるコミュニティーの懸念を表明し、基準の再検討などを求めるために公表したもの。
本意見書では、"Data Repository Selection – Criteria That Matter"に示された基準により、データの適切なキュレーションや保存に関する研究者の意思決定において出版社が過分な影響を与える、多くのリポジトリが排除される、研究者の選択肢を狭めるなどの懸念点を指摘。
そのうえで、同基準の作成者に対し、現在のアプローチを再検討すること、関連コミュニティーのニーズおよび科学的基準に基づくことなく研究者の選択肢の制限やリポジトリの除外を行わないことなど6項目を求めた。
※FAIRsharingコミュニティーのジャーナル、出版社、学術コミュニケーションに関わる機関などの代表者らが推進する、データリポジトリの識別や選択における基準をまとめたもの。
[ニュースソース]
Issued by Confederation of Open Access Repositories, CoreTrustSeal, European University Association, Science Europe, and the World Data System ― COAR 2021/04/01 (accessed 2021-04-05)
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2020年12月02日 COARなどのリポジトリコミュニティー、FAIRsharingのジャーナルや出版社などの代表者によるデータリポジトリの要件について懸念を表明