オーストラリアのNHMRCによる助成を受けた研究成果の即時OA化に向けた動き(記事紹介)

2021年05月10日

アジア・オセアニア

​政府機関や助成機関の研究政策、研究助成、リサーチポリティクスなどに関するニュースを配信するResearch Professional Newsは、5月3日、"Health research council moves to mandate immediate open access"と題する記事を公開した。

本記事は、オーストラリアのNHMRC(National Health and Medical Research Council、国立保健医療研究評議会)から助成を受けた研究成果の即時OA(オープンアクセス)の義務化に向けた動きを紹介したもの。

同評議会は、現在、政府のWebサイトに特許を掲載するよう助成を受けた研究者に求めているが、現行のポリシーにおいて研究成果のOA出版については12か月のエンバーゴを設けていることを紹介。

改正案には、同評議会から助成を受けた研究成果を即時OAで公開すること、その方法としてオープンリポジトリーでの公開や出版費用を回避し従来のジャーナルで出版すること、論文の公開および共有に関わる著者の権利の保持を義務化すること、プレプリントの公開を奨励することなどが盛り込まれているという。

また、同案はNHMRCが4月に公表したディスカッションペーパーに含まれていることや本改正案は2022年初めに施行予定であること、オーストラリアおよびニュージーランドの28大学を代表するOpen Access Australasiaが同案を歓迎し、より広範な適用を求めていることなども紹介している。

[ニュースソース]

Health research council moves to mandate immediate open access ― ResearchProfessional News 2021/05/03 (accessed 2021-05-06)