NISTEP(National Institute of Science and Technology Policy、科学技術・学術政策研究所)は、6月28日、「イノベーションの画期性と企業成長:全国イノベーション調査を用いた分析」(DISCUSSION PAPER No.196)を公表した。
本調査は、NISTEP が実施した一般統計調査「全国イノベーション調査」の、第 3回調査 (2013 年実施)と第 4 回調査(2015 年実施)のいずれにおいても回答した 773 社の個票データを利用。革新的イノベーションおよび漸進的イノベーション※の実現有無や売上率を測定し,イノベーションの画期性が企業成長に及ぼす影響について実証的分析をしたもの。
その結果として、革新的イノベーションよりも漸進的イノベーションの方が企業成長に大きく貢献すること、漸進的イノベーションの効果は高成長企業ほど高いが低成長企業の成長率の改善にも効果があったことなどがわかったという。
※革新的イノベーションとは、飛躍的に性能をアップさせるなど一気にイノベーションを図るもの。漸進的イノベーションとは、製品の中心となる機能は変更せず使いやすく修正するなど、小さな改善によりイノベーションを図るもの。
[ニュースソース]
イノベーションの画期性と企業成長:全国イノベーション調査を用いた分析[DISCUSSION PAPER No.196]の公表について -NISTEP 2021/06/28 (accessed 2021-06-29)