理研、スーパーコンピューター「富岳」が4つのスパコンランキングで3期連続の世界第1位獲得を発表

2021年07月01日

日本

理化学研究所は、6月28日、富士通と共同で開発・整備を行っているスーパーコンピューター「富岳」が、4つのスパコンランキング(「TOP500」「HPCG」「HPL-AI」「Graph500」)において3期連続で世界第1位を獲得したと発表した。

3期連続の第1位は富岳の総合的な性能の高さを示すもので、Society5.0において、社会的課題の解決やAI(Artificial Intelligence、人工知能)開発および情報の流通・処理に関する技術開発を加速する情報基盤技術として、富岳がその役割を十分に担えることを実証しているという。

富岳のシステムは2020年11月と同様の2,432筐体、15万8,976ノード。各ランキングの詳細は以下のとおり。

・TOP500:ベンチマークプログラムの性能(演算速度)を競うもので、本ランク1位のスパコンは世界一のスパコンと称される。富岳のLINPACK性能は442.01PFLOPS(ペタフロップス)・実行効率82.3%で、2位の米国の「Summit」に約3倍の性能差をつけた。

・HPCG:産業利用など実際のアプリケーションでよく用いられる共役勾配法の処理速度のランキング。富岳は16.00PFLOPSで2位のSummitに約5.5倍の性能差をつけた。

・HPL-AI:ディープラーニングなどAI処理で用いられる演算性能のベンチマーク。2.004EFLOPS(エクサフロップス)で、2位のSummitに約1.7倍の性能差をつけた。

・Graph500:ビッグデータの解析において重要な指標となる大規模グラフ解析に関するランキング。10万2,955GTEPS(ギガテップス)で、第2位の中国の「Sunway TaihuLight」に約4倍以上の性能差をつけた。

[ニュースソース]

スーパーコンピュータ「富岳」 TOP50​0、HPCG、HPL-AI、Graph500にて3期連続世界第1位を獲得 -理化学研究所 2021/06/28 (accessed 2021-06-29)

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