PLOSは、9月28日、オープンリサーチをサポートしている助成機関などのニーズに関する調査報告書"A survey of funders' and institutions' needs for understanding researchers' open research practices"を公開した。
研究データやコード、ソフトウェアの共有をサポートする助成機関や出版社が増えていることから、本調査は機関のニーズについて理解を深めることを目的に、2020年に100社以上の機関を対象に、研究者のデータやコードの共有方法、共有の理由、これらのタスクの実行力に対する満足度などを調査した。
調査結果として、回答者の約50%がこれまでに研究者がデータやコードを共有したかどうかを評価しようとし、78%が今後評価するつもりであったという。また、「研究データは再利用可能になっているか」「研究者はデータ共有・管理ポリシーを遵守しているか」などの17ファクターの重要性と満足度をスコア化したが、ほとんどのファクターの満足度が低かったという。
結論では、ニーズをさらに満たしていくための解決策として、すべての出版物にDAS(Data Availability Statement、データ利用可能性ステートメント)※を記載することや、データの再利用促進のためのデータリポジトリの使用、出版物の研究データへのリンク掲載などを示している。
※公開された研究論文のオリジナルデータを著者以外がどのように入手および利用可能かを示すもの。
[ニュースソース]
How can publishers better meet the open research needs of funders and institutions? — PLOS 2021/09/28 (accessed 2021-10-05)
A survey of funders' and institutions' needs for understanding researchers' open research practices — PLOS (accessed 2021-10-05)