cOAlition Sは、10月5日、"Observing the success so far of the Rights Retention Strategy"と題する投稿記事を公開した。
本記事は、cOAlition Sの知的財産権に関する戦略"Rights Retention Strategy"のこれまでの適用状況や成果を調べたもの。
投稿者は、Google ScholarおよびPaperpile※を利用し、500以上の論文が本戦略にかなった文言を謝辞に含んでいることを確認。それは研究助成を示し、OA(オープンアクセス)のためにAAM(Author Accepted Manuscript、著者最終稿)をCC BYライセンス下で公開するというシンプルな文言で、研究成果に加えやすいため、著者は権利保持に利用しているという。
また、Elsevier社、ACS(American Chemical Society、米国化学会)、Taylor & Francis社、Wiley社、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)、Springer Nature社などの大手出版者が、本戦略の文言を含んだ論文の出版に前向きだという見解も示している。
さらに、本戦略はあらゆる分野で使用できることや、本戦略を使用したグリーンOA論文が他のWebサイトで再利用しやすいことなどにも言及している。
※Webベースの文献管理サービス。
[ニュースソース]
Observing the success so far of the Rights Retention Strategy ― Plan S 2021/10/05 (accessed 2021-10-13)"
[小欄関連記事]
2020年07月27日 cOAlition Sの"Rights Retention Strategy"は本当に著者の知的財産権を守るためのものなのか(記事紹介)
2020年07月20日 cOAlition S、"Plan S Rights Retention Strategy"を策定