CAS上海分院、上海市による科学の発展を加速させるパイロットへの参加を発表

2021年10月28日

アジア・オセアニア

CAS(Chinese Academy of Sciences、中国科学院)上海分院は、10月25日、Shanghai Jiao Tong University(上海交通大学)およびFudan University(復旦大学)とともに、科学の発展を加速させるための上海市によるパイロットプログラムに参加していると発表した。

上海市人民政府のガイドラインによると、本プログラムは、地元の大学や基礎科学研究機関に5年ごとに資金提供し、研究テーマの選択や科学研究の実施、資金の使用について完全な自律性(autonomy)を与えるというもの。また、同プログラムは研究機関や大学の基礎研究管理の仕組みを革新し、国際的な科学技術センター※の開設を目指す。

そのほかに、本プログラムの下、科学技術評価システムや資金管理システムの構築、新世代の科学者および技術者の育成、基礎研究における学際的な研究や国際交流の促進などを行う。

同市の科学技術委員会は、科学者は持続的な支援を必要とする長期的な基礎研究の中核を担っており、本プログラムはオープンで包括的な研究環境の構築に貢献するものだと述べている。

※上海市が9月に発表した、科学技術センターの構築に関する「第14次5カ年計画(2021-2025)」によると、上海市は2025年までに基礎研究費が市の総研究開発費の約12%を占め、総研究開発費が市のGDPの4.5%を占めることを目指している。

[ニュースソース]

Shanghai Launches Pilot Project to Accelerate Development of Science ― CAS 2021/10/25 (accessed 2021-10-26)