Open Access Australasia※1は、12月8日、"Consolidation continues to shrink scholarly communication market"と題する記事を公開した。
2021年、Clarivate Analytics社がProQuest社を、Wiley社がKU(Knowledge Unlatched)を買収した。本記事は、このような大手企業の買収や合併によって学術コミュニケーションにおける選択肢が少なくなり、元々大きくない市場がより縮小し価格上昇の懸念もあると述べている。
また記事では、Clarivate Analytics社の買収に対し独占禁止法上の懸念をまとめた書面をSPARCがFTC(Federal Trade Commission、連邦取引委員会)に提出し、本買収による研究コミュニティーの利益阻害などを理由に反対したことを示している。
これらの買収によって、リポジトリなどの知識基盤や学術コミュニケーションのイノベーションに対する継続的な財政支援の不足がオープンサイエンスへの移行を阻むことが明らかになったため、IOI(Invest in Open Infrastructure)※2などの活動がますます重要になっていると記事は指摘している。
※1オーストラリアおよびニュージーランドの28大学などから成るOA推進組織。
※2研究・学術を支援するオープンなテクノロジーおよびシステム構築における資金・資源調達の改善を目的としたイニシアチブ。
[ニュースソース]
Consolidation continues to shrink scholarly communication market ― Open Access Australasia 2021/12/08 (accessed 2021-12-10)
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2021年12月09日 Wiley社、OA促進のためにKUを買収