Nature誌は、2月28日、" The giant plan to track diversity in research journals"と題する記事を公開した。
本記事は、性別・人種・民族の多様性が十分に確保されていない研究界の現状とそれに対する取り組みを紹介している。
とりわけ人種・民族の多様性については、主要ジャーナルや医学系ジャーナルの編集者やスタッフの多様性に関するデータなどから、ジャーナルに掲載される論文の著者、査読者、編集者において白人のプレゼンスが大きく、黒人の割合が少ないことが示されている。さらに、個人情報の取り扱いについての懸念や出版者の消極的な姿勢から、十分なデータが収集できていないなどの課題も挙げている。
こうした課題に対して、質問項目の整理、回答方法の改良、情報収集の目的と取り扱いについての明示などにより回答数を増やしているACS(American Chemical Society、米国化学会)の取り組み例などを紹介し、ジャーナルの編集方針に多様性を取り込もうとする出版者の動きを伝えている。
[ニュースソース]
The giant plan to track diversity in research journals -- Nature 2022/02/23 (accessed 2022-03-08)