ZBW(Leibniz Information Center for Economics)は、5月18日、"Open Access Survey in Greece: Status Quo, Surprising Findings and Starting Points"と題する記事を公開した。
本記事は、ギリシャにおいてOA(オープンアクセス)に関する調査(7分野の研究者500名を対象)を実施し、その結果や背景をインタビュー形式で掲載したもの。
ギリシャには公的な助成を受けた研究成果物のOAに関する条項を含んだ法律はあるが、国家的なOA義務はなく、Plan Sには非署名、OA出版助成についても一部の機関でのみ実施していることなどを紹介。
調査結果については、多くの研究者が1つ以上のOA出版ルートを認識しており、OAに否定的な回答も一桁台であるが、OA推進に前向きであるとする回答が37%弱であったこと、その理由として、「APC(論文掲載料)が高すぎる」(42.6%)、「OA出版物の質が疑わしい」(12%以上)、「OA出版に関する情報提供が不十分」(14%弱)などが挙がったことを示している。
そのほかに、OA出版ルートがOAジャーナルに偏り、IR(機関リポジトリ)で出版した経験があるとの回答が22%程度であったこと、IRを利用しない理由として「所属機関のIRを知らない」「IR以外のほかのプラットフォームで論文を出版したい」との回答が多かったことや、調査結果を受けて今後変えるべきこと、優先すべき事項、OAに関わる世界共通およびギリシャ特有の問題などを示している。
[ニュースソース]
Open Access Survey in Greece: Status Quo, Surprising Findings and Starting Points -- ZDW 2022/05/18 (accessed 2022-05-19)