OA(オープンアクセス)図書出版を促進するCOPIMプロジェクトは、5月31日、"Responding to Open Access Needs: The OBC Position"と題する記事を公開した。
本記事は、同プロジェクトの一環として始まったOBC(Open Book Collective)を概説したもの。
同コレクティブは、OA図書出版においてBPC(Book Processing Charge、図書出版費用)モデルが普及しているが、高額なBPCのため、同出版モデルを活用できるのは研究資金が潤沢なグローバルノースの研究機関に所属する一部の研究者に限られていると指摘。
OA図書出版のために財政的支援を行う研究機関・図書館に対してBPC以外のOAルートを提供すること、中小規模出版社のBPCモデル依存の脱却を後押しすることが同コレクティブの主な目的であることを示している。
また、さまざまな契約・購読管理サービスを一カ所で確認できる管理サービスを提供していることや、出版社からのOA図書のメタデータを取り込んで標準化し、それらを検索可能にするメタデータ管理システム"Thoth"を提供していることなどを紹介している。
[ニュースソース]
Responding to Open Access Needs: The OBC Position -- COPIM 2022/05/31 (accessed 2022-06-01)
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