PID活用の費用対効果。年間約2,400万ドル・3万8,000人日分の管理タスクを節約できる可能性(記事紹介)

2022年10月17日

アジア・オセアニア

ARDC(Australian Research Data Commons)は、10月5日、"Strategic Investment in Identifiers Could Save $24 Million and 38,000 Person Days per Year"と題する記事を公開した。

本記事は、ARDCおよびAAF(Australian Access Federation)が依頼し、9月30日に公開された調査レポート"Incentives to invest in identifiers: A cost-benefit analysis of persistent identifiers in Australian research systems"を概説したもの。

本記事は、同レポートにより、研究者が30~40%の時間を管理タスクに費やしていることや、助成金・出版物・プロジェクトなどのメタデータの再入力に年間約3万8,000人日の時間コスト、2,400万ドルの経済的コストを費やしていること、技術移転やイノベーション主導の成長に関連する機会費用を考慮すると年間 8,400 万ドルを同作業に費やしている可能性が明らかになったことを紹介。

ORCIDなど一意の英数字からなるPID(Persistent Identifier、永久識別子)が、メタデータの作成・公開時点でそれらをエンティティ(人・場所・もの)の記述およびレコードに埋め込む方法や、人間・機械可読な形式でメタデータを格納・オープン化する方法を提供していることなどを挙げながら、PIDの活用により管理タスクにかかる負担を大幅に節約できる可能性を示している。

[ニュースソース]

Strategic Investment in Identifiers Could Save $24 Million and 38,000 Person Days per Year -- ARDC 2022/10/05 (accessed 2022-10-12)