Springer Nature社、日本の科学研究成果に回復の兆しがあると報告

2023年03月17日

日本 ヨーロッパ

Springer Nature社は、3月9日、日本のSTEM (Science, Technology, Engineering and Mathematics)の研究成果に回復の兆しがあると報告した。

これは、" Nature Index 2023 supplement"に発表された最新のデータによるもの。

日本の科学研究は英国やドイツより遅れ、Nature Indexが測定した研究成果は2015年以降減少している。しかし、Nature Indexの主要指標の一つである"adjusted article Share"における2020年の日本全体の論文シェアは2019年より4.1%上昇、特にライフサイエンス分野は10.5%上昇と良好な研究成果を示したという。

同社は、日本の研究成果に回復の兆しが見られるとし、その要因として、研究成果からスピンオフ企業を生み出すことに成功したこと、若手研究者への支援に注力していることを挙げている。一方、学問の独立性やロボット工学分野での遅れなどの課題が残されているという。

[ニュースソース

Index reveals encouraging signs of recovery in Japan's research output ― Springer Nature 2023/03/09 (accessed 2023-03-16)

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