フランスのMESR(Ministry of Higher Education and Research、高等教育・研究省)は、3月28日、2022年の"French Open Science Monitor※"の調査結果を公表した。
調査結果によると、2021年に出版されたフランスの科学出版物の67%がOA(オープンアクセス)であった。これは、2021年の調査結果から5ポイント、2018年の調査結果から29ポイント上昇したという。また、2020年に発表された博士論文の74%がOAであり、数学と天文学の分野では95%に達しているという。
さらに、2022年版では、フルテキストマイニングとAI(artificial intelligence、人工知能)に基づいて開発された指標を用いて、研究データ・コード・ソフトウエアに特化した調査を初めて実施した。その結果、データ作成について言及したフランスの科学論文のうち、22%は研究データの共有、20%はコード・ソフトウエアの共有に言及していたことが示されたという。
※オープンサイエンスに関するフランスの国家レベルのモニターツール。現在、70の研究機関が、本ツールをベースとした独自のモニターツールを所有している。
[ニュースソース]
The French Open Science Monitor 2022: 67% of publications in open access and new indicators for research data and codes and software - Ouvrir la science! 2023/03/28 (accessed 2023-04-04)
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