CERN(European Organization for Nuclear Research、欧州原子核研究機構)は、4月6日、同機構のOA(オープンアクセス)に関する情報を公開した。
同機構では、SIS(Scientific Information Service)が、同機構のOAポリシーを遵守するための取り組みを実施してきた。
取り組みの一つであるSCOAP 3(Sponsoring Consortium for Open Access Publishing in Particle Physics)※では、高エネルギー物理学分野の主要11誌のOA化を実現した。ほかにも、S2O(Subscribe to Open)モデルなど、読者や著者に費用がかからないOA出版モデルをサポートしてきた。
また、同機構は主要な科学出版社と契約を締結し、CERNに所属する著者のOA出版や出版物へのアクセスを可能にしている。
ACM(Association for Computing Machinery)Digital Library、ACS(American Chemical Society、米国化学会)、Nature Research Journalsと、同機構は同様の契約を締結し、2023年に開始した。これにより総契約数は12となり、対象のジャーナルが4,000誌以上となった。
※CERN(European Organization for Nuclear Research、欧州原子核研究機構)が中心となって推進する、高エネルギー物理学分野論文のOA化実現を目的とする国際連携プロジェクト。
[ニュースソース]
Update on Open Access for the CERN community - CERN 2023/04/06 (accessed 2023-04-20)
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