英国政府は、3月29日、同国におけるAI(Artificial Intelligence、人工知能)の使用に関するホワイトペーパーを公開した。
同ペーパーは、最先端技術に対する社会の信頼を築き、企業がイノベーションを起こし、成長し、雇用を創出しやすくするために、AIの使用を規制する新しいアプローチを示すもの。
同政府は、AIの管理責任を新しい単一の規制当局ではなく、HSE(Health and Safety Executive)やEHRC(Equality and Human Rights Commission)、CMA (Competition and Markets Authority、競争・市場庁)などの既存の規制当局に与え、各分野での実際の使用状況に応じたアプローチを示すようにするという。
同ペーパーでは、AIの安全かつ革新的な利用を促進するために考慮すべき5つの原則「安全性・セキュリティー・堅牢性」「透明性・説明可能性」「公平性」「説明責任・ガバナンス」「競争可能性・是正」について概説している。
HSEやEHRC、CMAなどの規制当局は、今後12カ月間以内に、組織に対し実践的なガイダンスやリスク評価テンプレートなどを発行し、各分野でのこれらの原則の実施方法を定めるという。
[ニュースソース]
UK unveils world leading approach to innovation in first artificial intelligence white paper to turbocharge growth - GOV. UK 2023/03/29 (accessed 2023-04-24)
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