Clarivate Analytics社のISI(Institute for Scientific Information)は、4月27日、"U.S. research trends: The impact of globalization and collaboration"を公表した。
これは、Web of Scienceのデータを用いて、過去15年間の米国における研究の軌跡を示したレポート。
本レポートでは、米国の研究投資額・研究生数・研究論文やレビューのアウトプット数が、世界のほかの地域と比較して成長しておらず、競争が激化していることを示している。ほかのG7諸国が高被引用論文を発表している一方、同国は平均的な引用インパクトの論文が多いため、かつてのように研究を支配することはないとしている。
また、同国の研究環境における顕著な傾向として、国際的な研究協力の重要性が高まっていることを示している。同国の研究成果の増加のほとんどは共同研究に起因しており、共同研究がインパクト指標全体の低下を緩和するのに役立っているとしている。
そのほか、特に工学分野での国内研究力が低下しており、同国はそれを認識し、中国のような競争相手と協力する必要性を強調している。
[ニュースソース]
Exploring the impact of globalization on research in the United States - Clarivate 2023/04/27 (accessed 2023-05-02)
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