Springer Nature社の研究データ共有に関する新たなポリシー導入の理由・ポリシーの特徴・今後の動向(記事紹介)

2023年05月17日

ヨーロッパ

Springer Nature社は、5月4日、"Why standardising data policy matters"と題する記事を公開した。

本記事は、同社が3月に発表した、全ジャーナルに対しDAS(Data Availability Statement)の記載を義務化するデータポリシーについて、ポリシー導入の背景・ポリシーの内容・今後の動向について示している。

本ポリシー導入の背景として、同社は、FigshareやDigital Science社と共同で研究者を対象とした調査を行った結果、データ共有を支持しているにもかかわらず、積極的にデータを利用可能にする著者は40%未満であり、データ共有に関する要件を簡素化・強化したポリシーの導入が必要であったことを述べている。

同ポリシーの内容として、すべての原著論文にDASの記載を義務化すること、コミュニティーが推奨する特定のデータについては特定のリポジトリで共有することなどを示している。

今後は、これまで研究アウトプットを「データ」とみなしてこなかった人文科学や社会科学分野のサポート、ソフトウェアやコードへのポリシーの適用などに取り組んでいくことを示している。

[ニュースソース]

Why standardising data policy matters - Springer Nature 2023/05/04 (accessed 2023-05-16)

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