NDL(National Diet Library、国立国会図書館)は、5月18日、カレントアウェアネス-Eに「E2594 - 中国のオープンアクセス出版に関する報告書」と題する記事を公開した。
本記事は、2022年12月に公開した、中国のOA(オープンアクセス)出版に関する報告書 "Open Access Publishing in China 2022"を基に同国の出版事情を紹介したもの。
本記事では、2003年のOAプラットフォーム構築に端を発したOA化の変遷や、質の高いジャーナルでOA化が進んでいる現状、研究者のOAに対する理解度や支持の高さを紹介。また、科学技術系ジャーナルの質向上を目指す助成政策「中国科学技術系ジャーナル卓越行動計画」(2019-2023)の概要や、同国の英語ジャーナルが海外出版社と協力してOA化を促進していることを紹介している。
さらに、2020年の教育部、科学技術部による意見書「大学におけるSCI論文関連指標の使用規制および正しい評価の方向性の確立に関する意見書」において、SCI (Science Citation Index)偏重による問題を指摘し、論文の革新性と科学的価値に重点を置いた包括的な研究評価への転換を求めていることなども紹介している。
同報告書は、2021年に、STM(International Association of Scientific, Technical and Medical Publishers、国際STM出版社協会)とCAST(Chinese Association for Science and Technology、中国科学技術協会)が相互協力を目的に覚書を締結。その成果として公開されたという。
[ニュースソース]
E2594 - 中国のオープンアクセス出版に関する報告書 ― NDL 2023/05/18 (accessed 2023-05-26)
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