Frontiers社、EU理事会による学術出版に関する結論の採択に対する意見を表明

2023年06月07日

ヨーロッパ

Frontiers社は、6月1日、EU理事会(Council of the European Union)による"high-quality, transparent, open, trustworthy, and equitable scholarly publishing (高品質で、透明性・オープン性・信頼性・公平性に優れた学術出版)" に関する結論の採択に対する意見を表明した。

同社は、同結論が助成を受けた研究成果に対してペイウォールの撤廃を要求した点に賛同の意を示しているが、どのようにOA(オープンアクセス)出版を実現するかが課題だとしている。

また、出版費用を著者が負担するべきではないという点にも同意している。同社は、著者だけが出版費用を負担することを望んでおらず、現在購読料を負担している助成機関やホスト機関が負担する必要があると考えている。そのため、出版費用の一部または全部を負担する世界の650以上の機関とパートナーシップを締結していることを示している。特に、論文単位でコストを支払う出版モデルは、出版市場の透明性など、費用対効果が高かったという。

やるべきことは多く、出版社として今後は多くの機関と協力し、優れた研究を大規模に出版するための最適・公平・生産的な資金調達モデルを見いだす予定だという。

[ニュースソース]

Frontiers responds to the European Council's conclusions on open science publishing - Frontiers 2023/06/01 (accessed 2023-06-06)

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