cOAlition Sは、6月20日、TJ(Transformative Journal、転換ジャーナルまたは移行ジャーナル)プログラムに関する2022年の分析結果を公表した。
2022年の結果として、本プログラムに参加する2,326タイトルのうち、26タイトル(1%)が2023年1月から完全OAに転換、695タイトル(30%)がOA化の目標を達成または上回り同プログラムを継続、1,589タイトル(68%)がOA化の目標を達成できずにプログラムから除外されることを示している。また16タイトル(1%)は、そのほかの理由でプログラムから除外された。
OA率が10%以下の同プログラムの参加ジャーナルは2021年に851誌であったが、2022年には578誌となり、OAへの転換が進んでいることを示している。一方、68%と多くジャーナルが目標を達成できなかったこと、一部の出版社にとって、期間内の完全かつ即時OA化が困難であることが示唆された。同プログラムは期限付きでOAへの転換を促進することを目的としているため、多くのジャーナルが目標を達成できなかったことは、本プログラムを2024年末で終了することの根拠になると述べている。
そのほか、出版社別のTJの状況や、同プログラムによりOA化された論文のダウンロードや引用状況、定期購読費用への影響なども紹介している。
[ニュースソース]
Transformative Journals: analysis from the 2022 reports - Plan S 2023/06/20(accessed 2023-06-22)
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