Taylor & Francis社は、6月19日、Jiscと締結しているTA(Transformative Agreement、転換契約または移行契約)がもたらしたOAの効果をまとめた報告書"Accelerating open access (OA) in the UK"を公表した。
本報告書は、2021年4月の契約締結から2年間における、OA(オープンアクセス)化の変遷について調査したもの。
調査結果として、2021年から2022年にJisc参加機関の著者による7,900本のHSS(Humanities and Social Science、人文・社会科学)分野の論文が、同社のジャーナルでOA出版されたことを示している。この数は2019~2020年と比較して6倍以上の増加という。
また、HSS分野で最も論文数が多かったのは歴史学で、同学の論文のOA率は2020年の10%から2022年には74%に上昇したことを示している。特にOA化が進んだ分野として、教師教育学・中東研究・性的多様性研究・体育学を挙げている。
そのほか、STEM (Science, Technology, Engineering and Mathematics、科学・技術・工学・数学)分野でもOA論文は増加し、過去2年の3倍に当たる2,100本を越える論文がOA出版されたという。
[ニュースソース]
Significant Acceleration of Humanities and Social Sciences Open Access Through Taylor & Francis and Jisc Transformative Agreement - Taylor & Francis 2023/06/19(accessed 2023-06-28)
Accelerating open access (OA) in the UK - Taylor & Francis(accessed 2023-06-28)
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