ORFG(Open Research Funders Group)※は、7月27日、NASA(National Aeronautics and Space Administration、米国航空宇宙局)が発表したパブリックアクセス計画"NASA's Public Access Plan, Increasing Access to the Results of Scientific Research"に関するRFI(Request For Information、意見招請)への回答を公表した。
ORFGは、本計画が2022年に米国OSTP(Office of Science and Technology Policy、大統領府科学技術政策局)が発表した、連邦政府の助成を受けた学術出版物の即時公開および研究データ共有の強化に関する覚書に沿ったものだとコメント。
同局が特に回答を募集しているトピック「NASAが支援する研究者の出版機会の公平性を確保する方法」については、同局が同覚書の遵守方法としてリポジトリなどを介したルート(グリーンOA(オープンアクセス))を示していることは、若手研究者や女性研究者、小規模な研究機関などのAPC(論文掲載料)の負担軽減に効果的であるとコメント。USRN(U.S. Repository Network)と連携し、同局の基準を満たすリポジトリをさらに特定することを奨励すると述べている。
「出版物へのアクセスやアクセスにおける公平性を改善するためのステップ」については、再利用の権利を成文化・最大化するような、オープンライセンスに関する要件が同計画に含まれていないと指摘。CC BYライセンスや同等のライセンスが、テキスト・データマイニングの利用や教育的再利用を可能にする最善の方法であるとコメントしている。また、「アクセシビリティー」の概念をより拡大し、多様な個人や地域社会を考慮するよう提言している。
そのほか、3つのトピックに対する回答も示している。
※研究成果のオープンな共有を推進する大手研究助成機関のパートナーシップ。メンバーはCZI(Chan Zuckerberg Initiative、チャン・ザッカーバーグ・イニシアチブ)、Bill & Melinda Gates Foundation、Robert Wood Johnson Foundationなど26団体。
[ニュースソース]
ORFG Responds to NASA Public Access RFI - ORFG 2023/07/27(accessed 2023-07-31)
[小欄関連記事]
2023年06月09日 NASA、同局が発表したパブリックアクセス計画に関するRFIを告示