AAP、IAの著作権侵害の判決に対して原告の4出版社と被告のIAがニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所に共同提案書を提出したと発表

2023年08月28日

北米・中南米

AAP(Association of American Publishers、米国出版社協会)は、8月11日、原告の4出版社(Hachette Book Group・HarperCollins Publishers・Penguin Random House社・Wiley社)と被告のIA(Internet Archive)がニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所の判事に共同提案書を提出したと発表した。

これは、3月に地方裁判所が、4出版社がIAに対して訴えていた著作権侵害の責任を認める略式判決を下し、同判決を確定するために提出が求められていたもの。

同提案書には、IAがデジタル配信事業を通じて行った、訴訟対象作品の"controlled digital lending"※に関する行為が著作権侵害にあたること、パンデミックを"National Emergency Library"を立ち上げる口実にするのはフェアユースではないという裁判所の判決が示されている。

そのほか、IAの上訴権を条件とした上で、IAによる書籍の無許可コピーの提供を防止する終局的差止め命令を規定し、金銭の支払いについて両者が秘密保持の合意に達したことが示されている。

※図書館が所蔵資料をデジタル化し、貸し出しできるようにするモデル。

[ニュースソース]

Publishers and Internet Archive Submit Negotiated Judgment with Permanent Injunction to District Court in Hachette Book Group, et al, v. Internet Archive - AAP 2023/08/11(accessed 2023-08-23)