Crossrefは、9月12日、撤回論文のデータベース"Retraction Watch Database"を買収したと発表した。
これにより、出版社は同データベースから受け取った撤回論文の通知を直接Crossrefに登録できるほか、同データベースは撤回論文のデータを継続的に収集し、常にオープンにすることができる。
Crossrefは、近年のジャーナルや論文の増加により、撤回論文の追跡が困難になっていることに言及。本買収により、重複を減らし、より効率的で透明性の高い、誰もがアクセスできる撤回論文のデータベースを提供できると述べている。
Center for Scientific Integrity※や論文撤回を追跡するブログRetraction Watch blogは買収されないという。
※科学と科学出版における透明性や公正性の促進を目的とした米国の非営利団体。
[ニュースソース]
Crossref acquires Retraction Watch data and opens it for the scientific community - Crossref 2023/09/12 (accessed 2023-09-15)
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