COAR、ACSが発表したエンバーゴなしで論文をグリーンOAで公開できる新オプション時に著者へ請求するデポジットに対する反対声明を発表

2023年11月01日

北米・中南米 ヨーロッパ

COAR(Confederation of Open Access Repositories、国際オープンアクセスリポジトリ連合)は、10月25日、ACS(American Chemical Society、米国化学会)が発表した、エンバーゴなしで論文をグリーンOAで公開できる新たなオプションで導入するADC(Article Development Charge)に反対する声明を発表した。

同会は、エンバーゴなしで論文をリポジトリに寄託する権利として、著者に2,500ドルのADCを請求するという。

COARは、原稿は著者のものであり、その権利を著者が保持すべきであると指摘。すでに保持している権利を行使するために著者が出版社に手数料を支払うことに異議を唱えている。

そのほか、反対の理由として、ADCがオープンサイエンス、学術、公平性の理念に反するものであることや、ADCが購読料との二重徴収にあたることなどを挙げている。

cOAlition S、CAUL(Council of Australian University Librarians)とOpen Access AustralasiaもADCの導入について反対を表明しており、その声明へのリンクもある。

[ニュースソース]

COAR's response to the American Chemical Society's new fee for repository deposit - COAR 2023/10/25 (accessed 2023-10-31)

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