JPCOAR(Japan Consortium for Open Access Repositories、オープンアクセスリポジトリ推進協会)とJUSTICE(Japan Alliance of University Library Consortia for E-Resources、大学図書館コンソーシアム連合)は、11月10日、「米国化学会(ACS)による著者最終稿の公開費導入に対する反対声明」を公開した。
両者は、ACS(American Chemical Society、米国化学会)が発表したエンバーゴなしで論文をグリーンOA(オープンアクセス)で公開できるオプションで導入するADC(Article Development Charge)は、付加価値を提供せず、必要性も不明確と言及。
ADC導入の弊害として、著者が持つべき著者最終稿に関する権利が阻害されること、本来費用負担がかからない機関リポジトリを通じたOAに費用負担の壁(ペイウォール)を設けることになること、ADCが購読料との二重徴収にあたること、ひいてはADCの普及が世界的なOAの動きを阻害し後退を招くことになるなどを挙げている。
[ニュースソース]
「米国化学会(ACS)による著者最終稿の公開費導入に対する反対声明」を公表しました ― JPCOAR 2023/11/10 (accessed 2023-11-14)
米国化学会(ACS)による著者最終稿の公開費導入に対する反対声明 ― JPCOAR 2023/11/10 (accessed 2023-11-14)
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