KISTI、WoS(Web of Science)のSCIEや「早期警戒ジャーナル」などを基に国別出版動向を分析したKISTI ISSUE BRIEF第63号を公開

2023年12月21日

アジア・オセアニア

KISTI(韓国科学技術情報研究院)は、12月4日、KISTI ISSUE BRIEF第63号を公開した。

本号は、2010年から2022年の間にWoS(Web of Science)のSCIE(Science Citation Index Expanded)登載ジャーナルの約2,000万件の論文を対象に、「早期警戒ジャーナルリスト(Early Warning Journal List)」※を用いて、国別の出版動向を分析したもの。

結果として、2020年に発表された早期警戒ジャーナル(65件)は、SCIEジャーナル(9,644件)の0.67%であったが掲載論文数は6.35%であったこと、早期警戒ジャーナルの特徴としてSCIEジャーナルに比べ中国の著者の比率が極めて高い一方で国際共著論文の比率が相対的に低く、最近論文数が急増していることなどを示している。

そのほかに、米国、ドイツ、英国、日本など6カ国の早期警戒ジャーナル比率がグローバル平均に比べ低いこと、中国は早期警戒ジャーナルリスト公開後にその比率がグローバル平均レベルにまで下がったこと、韓国、イタリア、スペイン、ポーランドなどは依然としてその比率が高いことなども紹介している。

※中国のCAS(Chinese Academy of Sciences、中国科学院)国家科学図書館が、研究者に出版先の慎重な選択を促すことや出版社に原稿の品質管理の強化を促すことを目的として構築した、警戒を要すると判断されたジャーナル(早期警戒ジャーナル)のリスト。ジャーナルは、引用インパクト、APC(論文掲載料)、不採択率など科学計量学的方法のための基準を適用し選定されたもの。2020年に初めて公開され、2021年、2023年に改定版が公開されている。本リストはMOST(Ministry of Science and Technology of China、中国科学技術部)の意向を受けたもの。

[ニュースソース]

KISTI, '중국과학원 국제학술지 조기경보저널의 글로벌 출판동향'이슈브리프 발간 -- KISTI 2023/12/04 (accessed 2023-12-14)