ASAPbioは、2023年12月19日、教育機関におけるプレプリントに対する意識調査の結果を公表した。
本調査は、卒業要件としてのプレプリントや出版論文の利用状況の把握を目的としたもの。世界のさまざまなキャリア段階の研究者から81件(スペイン42件、チリ7件、米国6件)回答を得た。
調査結果として、多くが「プレプリント読んでいる」「プリプリントを投稿している」「プレプリントを引用している」と回答している一方、「プレプリントのレビューを投稿している」と回答した者は少数であったことなどを示している。
修士課程の卒業要件については、多くの機関が要件を設けていないと回答し、プレプリント投稿を卒業要件にしているという回答は少数であった。
博士課程の卒業要件としては、「ジャーナルに論文が受理される」「ジャーナルで論文が出版される」との回答が多く、「プレプリントへの投稿」「ジャーナルへの投稿準備中」「ジャーナルへの投稿済み」との回答が同程度であった。
ASAPbioは、本結果に基づき、卒業要件を明確で透明性のあるものにすること、論文の受理や出版の要件を削除することが難しい場合は、出版の要件をプレプリントに置き換えること、全スタッフと学生に対して査読の役割と有効性についての教育を行うことを提唱している。
[ニュースソース]
Publishing and preprints as part of graduation requirements across the globe - ASAPbio 2023/12/19 (accessed 2023-12-25)