Nature誌は、2023年12月12日、"How to make data open? Stop overlooking librarians"と題する記事を公開した。
本記事は、米国OSTP(Office of Science and Technology Policy、大統領府科学技術政策局)が各連邦政府機関に対し研究データへの自由なアクセスなどを盛り込んだポリシーの策定を義務付けるなか、それらの課題に対応できる人材であるライブラリアン、アーキビスト、デジタルアーキビストの専門知識や経験が見落とされがちであると指摘。
研究データのアクセス・再利用・相互運用の実現において、技術的・法的・財政的問題が生じることや研究データの管理には多種多様なフォーマット、ソフトウエアの知識が必要であることを挙げながら、著者を含むライブラリアン、アーキビスト、デジタルアーキビストがツールなどを含めそれらの課題解決に役立つ知識や経験を有していること、著者および同僚の課題を解決した経験・実例などを示している。
また、情報科学は女性化された領域、アーキビストは給与が低く、知識生産過程における共同研究者ではなく管理サポートスタッフ、ほこりをかぶった紙や箱を扱うなどと認識されていることが多いと指摘しながら、ライブラリアンやアーキビストに対する時代錯誤な考えを改める必要があるなどと述べている。
[ニュースソース]
How to make data open? Stop overlooking librarians -- Nature 2023/12/12 (accessed 2023-12-20)
[小欄関連記事]
2023年01月16日 OSTP、2023年を"Year of Open Science"と位置づけオープンで公正な研究を推進するための新たなアクションを発表