Springer Nature社、同社のジャーナルとI4Rが研究の再現性・複製可能性の向上を目的とした取り組みを開始したと発表

2024年02月02日

ヨーロッパ

Springer Nature社は、1月25日、同社のジャーナルNHB(Nature Human Behaviour)とI4R(Institute for Replication)※1が、研究の再現性・複製可能性※2の向上を目的とした取り組みを開始したと発表した。

本取り組みは、2023年以降にNHBに出版された論文から対象論文を選定し、本論文の著者とI4Rが協力してデータやコードの共有を促進するもの。

同社は、欧州では260億ユーロ、米国では280億ドルが不必要な重複研究に消費されていると言及。研究の要素・コード・データ・方法などにアクセスし、研究の再現性・複製可能性を高めることは、研究の効率化・科学の進歩および信頼のために重要だと述べている。

※1 科学の信頼性を向上させるために、学術雑誌に掲載された研究結果の体系的な再現・複製に取り組んでいる機関。

※2 再現性(reproducibility)は、同じデータを使用して実験を繰り返す能力。複製可能性(replicability)は、異なるデータを使用して同じ方法で実験を繰り返す能力。

[ニュースソース]

First of its kind initiative launched to explore reproducibility and replication across highly selective journal - Springer Nature 2024/01/25 (accessed 2024-01-26)

選択性の高いジャーナルにおける再現可能性と複製可能性を調査する初のイニシアティブを発足 - Nature asia 2024/01/26 (accessed 2024-01-26)