EU理事会(Council of the European Union)は、5月21日、AI(Artificial Intelligence、人工知能)規制法を承認したと発表した。
本法は、EU市場全体において、民間および公的機関による安全で信頼できるAIシステムの開発・導入を推進することを目的としている。
同法では、AIシステムをリスクに応じて分類し、種類ごとに規制を定めている。リスクが高いほど規制が厳しくなる。
認知行動操作やソーシャルスコアリングなど、リスクが容認できないAIシステムはEUで禁止されるほか、生体データを用いて人種、宗教、性的指向などを分類するシステムでのAIの使用も禁止される。
違反者には罰則が課される。軍事・防衛、研究目的で使用されるシステムなどには例外が設けられている。
同法は、一部の規制を除き2年後に適用が開始される予定だという。
[ニュースソース]
Artificial intelligence (AI) act: Council gives final green light to the first worldwide rules on AI ― Council of the European Union 2024/05/21 (accessed 2024-05-23)
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