NISTEP(National Institute of Science and Technology Policy、科学技術・学術政策研究所)は、6月7日、「大学教員レベルで見た研究開発費の時系列変化: 『科学技術研究調査』を用いた試行」[DISCUSSION PAPER No.230]を公表した。
本報告書は、研究開発費の分布やその時系列変化の理解を試みる一連の先行研究に、新たな視点からの知見を付与することが目的。研究者への意識調査や既存の調査研究をもとに仮説を構築し、それらについて「科学技術研究調査」※の個票を用いた分析により検証を行っている。
調査結果として、教員あたりの自己資金(人件費及び土地建物など除く)の中央値が多くの属性で時系列的に大きく減少していること、国立大学における教員あたりの外部受入研究費の中央値の時系列変化は、どの分野でも大きく増加していることなどを示している。
本調査では、「定常的に措置される教員あたりの研究開発費」および「教員あたりの外部受入研究費」の推計に課題があると述べ、今後の調査の方向性として、「データの蓄積」「研究開発費の分布形状の精緻な推計」「データ面での解像度の向上」「政策への貢献の観点からの分析の深化」を挙げている。
※総務省が実施している日本の研究活動の状態を調査している統計。
大学教員レベルで見た研究開発費の時系列変化: 「科学技術研究調査」を用いた試行(html)
※以上、NISTEP (accessed 2024-06-10)
[ニュースソース]
大学教員レベルで見た研究開発費の時系列変化: 「科学技術研究調査」を用いた試行[DISCUSSION PAPER No.230]を公表しました ― NISTEP 2024/06/07 (accessed 2024-06-10)