Clarivate Analytics社は、7月19日、UPC（Unitary Patent Court、統一特許裁判所）※に提訴された訴訟に関する調査レポート"Insights from the Unified Patent Court's inaugural year"を公開した。
本報告書は、UPCが開所した2023年6月1日から2024年5月31日までに提訴された訴訟について、産業および技術別の判例分析、当事者・代理人の行動、言語や判決などをまとめている。
調査結果として、UPCでは毎月平均10件の侵害訴訟が提訴されたが、毎月の訴訟件数にはばらつきがあったことを示している。
また、取消訴訟の件数が毎月平均2件と少なかったことを示している。理由として、EPO（European Patent Office、欧州特許庁）に異議申し立てを行う方がコスト面で有利であることや、EPOへの異議申し立てで特許が取り消された場合、EPC（European Patent Convention、欧州特許条約）に参加する39カ国で特許が取り消され、その数がUPCに参加する17カ国よりも多いことが考えられるとしている。
その他に、訴訟の多かった分野が、侵害訴訟は電気工学（39.8%）、機器（22.6%）であり、取消訴訟は機器（36%）、電気工学（28%）であったことなどを示している。
※17のEU（European Union、欧州連合）加盟国による特許裁判所。2023年6月1日に開所。
［ニュースソース］
Understanding the UPC: Analyzing the impact of the Unitary Patent Court's first operational year － Clarivate 2024/07/19 (accessed 2024-07-22)
Insights from the Unified Patent Court's inaugural year Clarivate － Clarivate (accessed 2024-07-22)
About the Unified Patent Court － UPC (accessed 2024-07-22)