Q&A

質 問 と 回 答

1.SIST全般

  • Q1. 【読み方】 SIST / SIST 02 / SIST 11はどう読むのですか。
    【回答】
     SISTは「科学技術情報流通技術基準」の英名“Standards for Information of Science and Technology”のアクロニム(頭字語)で,「シスト」と読みます。 SIST 02 は「シストゼロニ」,SIST 11 は「シストジュウイチ」と読んでいます。
  • Q2. 【ISO / JIS】 SISTのもととなったISO規格および日本工業規格(JIS)は何ですか。
    【回答】
     対応するISO(国際標準化機構)規格があれば,それを参考に個々のSISTを国内事情に合わせて作成しました。SIST開発時にJISでは対応するテーマの規格がありませんでしたので,JISをもとにしたSISTはありません。なお,各SISTでは,関連するISO規格及びJISも記載しています。詳しくはSISTホームページの「SISTを見る」の総論の「表1.6 SISTと関連するISO,JIS」をご参照ください。また,SISTとJIS及びISOとの関連については,「SISTを見る」の総論の「1.3 SISTとISO」及び「1.4 SISTとJIS」をご参照ください。
  • Q3. 【国内事情】 Q2で「(ISO規格を参考に)国内事情に合わせて作成」とは具体的にどのようなことですか。
    【回答】
    例えば,SIST 01(抄録の書き方)での日本語抄録の文字数,SIST 02(参照文献の書き方)での欧文論文での日本語論文の引用法,SIST 04(書誌的情報交換用レコードフォーマット(内形式))での漢字データとそのフリガナデータ,SIST 07(学術雑誌の発行と構成)での日本語誌名のローマ字表記,SIST 08(学術論文の執筆と構成)での日本語論文のタイトルの日欧併記など,日本語に係わる事項です。また,SIST 14(電子投稿規定作成のためのガイドライン)ではISO規格・日本工業規格(JIS)以外に国内事例を紹介しました。
  • Q4. 【普及】 SISTは普及してますか。
    【回答】
     多くの大学図書館のホームページからSISTホームページへリンクが張られています。いくつかの科学・技術系学協会,図書館関係の学協会にも知られています。
     最も利用されているSIST 02(参照文献の書き方)を例にとると,大学図書館のガイダンス等で利用されています。また,学協会誌では投稿規程・執筆規程等に採用されています。歴史的経緯から理工学・医学等の各分野で引用形式がほぼ固定し,不便を感じていないのであえてSIST形式に変更する必要はないとも考えられるかも知れませんが,論文名を記載していない引用形式など書誌事項の記述が読者にとって十分ではない事例も見うけます。学際的・分野融合型雑誌の発行では分野中立的で読者に書誌事項を十分に提供する多分野最適型のSIST形式をお勧めします。SIST 02のように記載要素をきちんと説明している執筆規程等は見うけられません。大学教育では分野中立的なSIST 02で学ぶことが,各専門分野への基本となります。
  • Q5. 【利用ランキング】 利用が多いSISTはどれですか。
    【回答】
     SISTホームページの各SISTのpdfファイルのアクセス状況(ヒット数)でみると,SIST 02が圧倒的に多く利用されています。その次は2009年度まではSIST 01,05,07,08で,SIST 02の30%前後でした。2010年度以降は改訂されたSIST 07 / 08の利用がそれぞれSIST 02の50%及び70%前後と増加しました。最もアクセス数の低いグループはSIST 03,04,11,12で,SIST 02の10%前後です。
  • Q6. 【学協会誌での利用】 SISTは国内の学協会誌で利用されていますか。
    【回答】
     JSTが発行する『情報管理』誌の1993年9月号(36巻6号)に「科学技術情報流通技術基準(SIST)と学協会誌の現状について -SIST 02,07,08の普及状況調査報告」という科学技術系の国内学協会誌200誌についての調査結果が掲載されています。これによると,調査対象の3基準から選択した全64件の項目について7割の項目がSIST準拠であったと報告されています。
  • Q7. 【印刷利用】 SISTホームページから印刷・配付することに許諾申請が必要ですか。
    【回答】
     SISTホームページのコンテンツの無料配布での複製利用は自由です。従って,印刷して無料配付することには許諾申請は不要です。
  • Q8. 【転載】 SISTホームページからダウンロードして自サイトで掲載することに許諾申請が必要ですか。
    【回答】
     SISTホームページのコンテンツの無料配布での複製利用は自由です。ダウンロードし,自サイトで出典を明らかにして掲載することにも許諾申請は不要です。
  • Q9. 【句読点】 横書き文書の句読点はコンマ(,)とマル(。)ですか。
    【回答】
     SISTでは規定していませんが,SISTの各基準ではJISの規格票の書き方(JIS Z 8301:規格票の様式及び作成方法)にならって,コンマとマルを利用しています。国語審議会が建議した「公用文作成の要領」(1952年(昭和27年) 4月 内閣閣甲第16号依頼通知)では「書き方について」の注で横書きでのコンマとマルの利用が記載されています。
     一方,例えば「情報処理学会誌原稿執筆案内(2008年)」では,コンマ・ピリオド方式を採用しています。科学技術書ではこの方式が多いようです。 句読点については日本語入力ソフトの初期値のまま文書作成していることも多いでしょうし,縦書きと同じく,テン(,)とマル(。)を句読点とする横書き文書も多いと思います。
     このように,現状はさまざまであり,作成する文書で統一を図る際にいずれかに決めればよいと考えます。このQ&A文書はコンマ・マル方式です。
  • Q10. 【引用符】 横書きの文書ではかぎ括弧(「 」)に代えてダブル・クォーテーション・マーク(二重引用符)(“ ”)を使うのです
    【回答】
     SISTでは規定していませんが,JISの規格票の書き方(JIS Z 8301:規格票の様式及び作成方法)ではかぎ括弧は使わず,二重引用符(“ ”)を利用するとしています。SIST 02(参照文献の書き方)では,参照文献を記述する句読点としては,日本語文献でもかぎ括弧は使わず,二重引用符に統一しています。SIST全体では不統一で,かぎ括弧と二重引用符を使い分けているわけではありませんが,両方使われています。
     横書きでも縦書きと同じくかぎ括弧を利用する文書は多く見うけます。このように,現状はさまざまであり,作成する文書で統一を図る際にいずれかに決めればよいと考えます。このQ&A文書では日本語にはかぎ括弧,英語には二重引用符を利用して,使い分けてみました。
  • Q11. 【見出し番号付け】 SIST本文中の見出しの番号付けで最後にピリオドをつけますか。
    【回答】
     SISTでは規定していませんが,旧JIS Z 8301(規格票の様式)の箇条番号の付け方(ポイントシステム)に合わせて,本文中の見出しが最上位桁のみの場合は以下のように末尾にピリオドを付けています。
    1 .
    1 . 1
    1 . 1 . 1
    2005年に改正されたJIS Z 8301(規格票の様式及び作成方法)では「ISO/IEC専門業務用指針」に合わせて,最上位桁でもピリオドを付けない以下の方式に変更になりました。
    1
    1 . 1
    1 . 1 . 1
    しかし,2007年以降に改訂されたSISTでも,既存SISTと同様の扱いとしたため,旧JIS方式のままです。
  • Q12. 【SIST以外の基準】 SISTのほかに同様の基準がありますか。
    【回答】
     科学技術情報流通のための基準としてまとめられたものはSISTのみです。広く情報処理についてはJISの情報処理部門(部門コード:X)で500件以上の規格があります。SISTとISO規格及びJISとの関連については, SISTホームページの「SISTを見る」の「総論」の中の「1 . 3 SISTとISO」及び「1 . 4 SISTとJIS」をご参照ください。
     なお,JSTの電子ジャーナル事業ではJ-STAGE推奨基準として「登載・公開基準」 と「編集基準」を公開しています。


2.引用文献・参考文献について

2 . 1 全般
  • Q13. 【引用文献と参考文献の相違】 引用文献・参考文献・参照文献に相違がありますか。
    【回答】
     引用文献は,論文本文中の言及(引用)箇所と連番等で対応付けされ,論文の主旨の展開の裏付けのひとつです。参考文献は,本文中の特定箇所との対応付けはなく,本文の理解を支援する参考資料のことです。なお,引用文献は参考文献とも呼ばれることもあり,両者の区別があいまいになることがあります。また,SISTでは引用文献と参考文献を含めて,参照文献と呼んでいます。
  • Q14. 【記述ツール】 引用文献の記述ツールはありますか。
    【回答】
     SIST 02(参照文献の書き方)に準拠したものでは,『レポート・論文作成のための引用・参考文献の書き方』(藤田節子著,日外アソシエーツ,2009)用に作成された「『引用・参考文献の書き方』作成テンプレート」がウェブ上で公開されています。
    RefWorks,EndNote等の文献管理ソフトには各種の引用記述スタイルに対応した文献リストの作成機能が実装されています。また, Microsoft Office Word 2007にも引用文献作成機能が装備されました。
  • Q15. 【縦書き】 SISTには参照文献の縦書きについての基準がありますか。
    【回答】
     SISTは科学技術文献を対象にしており,また,和文・欧文の文献を参照文献として同様に記載しますので,縦書きは対象としていません。『レポート・論文作成のための引用・参考文献の書き方』(藤田節子著,日外アソシエーツ,2009)では,「縦書きの参照文献の書き方」(p. 98-101)が記載されていますので参考にしてください。なお,人文・社会科学系では,和文の書名・誌名は二重かぎ括弧,論文タイトルはかぎ括弧で囲むことが多いようです。
  • Q16. 【誌面の制約】 学会誌では誌面の制約があるので,SIST 02のように著者名と雑誌名のフルネーム表記,及び見出語のvol. no. p. の記載は普及しないのではないか。論文タイトルさえ省略されることがあります。
    【回答】
     ご指摘の現状は把握していますが,読者にとって明確な書誌記述のために,SIST 02では著者名・雑誌名のフルネーム,論文タイトル及び見出語のvol. no. p. の記載を必要としています。専門分野が狭く,読者層も同分野に限られていた時代では簡易な記述で済ませても,融合型研究が進展し,読者層が拡大した今日では,参照文献へのアクセスを確実にするために明確な書誌記述が必要です。大学図書館員の方からは,参照文献欄の記載が不十分で利用者が求める原典にたどり着けない場合が多々あるということを聞いています。
     なお,洋雑誌の誌名については,SISTではISO規格及びISSNマニュアルによる国際的略記法も採用しています(SIST 05(雑誌名の表記)の「4. 欧文誌名の省略・略記の方法」参照)。また,雑誌については見出語のvol. no. p. の記載を省略する簡略記述も採用しています(SIST 02(参照文献の書き方)の「4 . 3 . 5 雑誌の巻数・号数」参照)。
     参照文献の役割を果たすには,書誌記述が明確なSIST 02方式が望ましいものです。紙での出版を中止し,ウェブ上での電子出版に移行する動きがありますが,電子出版では誌面のスペース的制約は無くなっていくでしょう。


2 . 2 区切り記号
  • Q.17 【全角 / 半角】 日本語文献を参照文献欄に記載する場合は,コンマ・ピリオド等の区切り記号は全角ですか。
    【回答】
      SIST 02(参照文献の書き方)の「3.3.6 句読点法」では全角・半角を決めていませんので,参照文献欄に日本語文献を記載する場合は,区切り記号(句読点等)は全角記号でも構いません。ただし,日本語と欧文の参照文献が混在する場合は,通常の欧文記法に合わせて「コンマ・ピリオド等の半角記号+半角スペース」で区切り記号を統一する方がよろしいでしょう。
  • Q.18 【二重引用符とピリオド】 英文では,二重引用符の外側にはピリオドは置かず,内側にピリオドを置くのが慣習のようですが,文献の参照では違うのですか。
    【回答】
     SIST 02(参照文献の書き方)では制定当初より,例えば論文集中の論文名という書誌要素の「区切り記号」として,二重引用符の外側にピリオドを置いています。英文の慣習に合わせて,二重引用符の内側にピリオドを置く参照文献の書き方もあります。


2 . 3 英語論文での日本語論文の引用,ローマ字表記
  • Q.19 【日本語論文の英文引用】 英語論文での日本語論文の参照法を教えてください。
    【回答】
     論文標題については,英文標題の記載があればそれを転記し,英文標題がない場合は,参照者が英訳標題を作成します。また,日本語論文であることを示すために,(Japanese)等の言語表示を記載します。(SIST 02(参照文献の書き方)の4 . 2 . 1(2),4 . 4 . 1参照)
     誌名は和文誌名のローマ字書きで記載します。英文誌名もある場合は英文誌名を丸括弧で囲んでローマ字表記の誌名のあとに記載します(SIST 02の4 . 2 . 2(2)参照)。英文誌名のみの表記では英文誌と誤解されます。国際的な雑誌・図書目録では和文誌名をローマ字で表記しています。
  • Q.20 【ヘボン式 / 訓令式】 和文誌名等のローマ字表記はヘボン式ですか,訓令式ですか。
    【回答】
     ヘボン式,訓令式のいずれかということはSISTでは規定していません。誌名及び著者名のローマ字表記が当該誌にあれば,参照文献欄ではそれを採用してください。不明な場合は慣用に従ってください。
     なお,国立国会図書館の書誌データ作成では,平成24年1月からは「『JAPAN/MARC MARC21フォーマット』におけるローマ字読み表記要領」に基づいています(平成23年12月までは訓令式を拡張して使用していました)。


2 . 4 著者名・翻訳者名等の表記
  • Q.21 【姓名の記載順】 参照文献欄の欧文著者名の記載順は「名・姓」順ではないのですか。
    【回答】
     参照文献についてのISO規格(SIST 02作成時はISO 690:1987)は,姓を先に書くことを規定しています。改正版(ISO 690:2010)でも同様です。原論文での欧文著者名の表記が「名・姓」順であっても,参照文献欄の表記では図書目録と同様に「姓・名」の順にします。なお,参照文献欄が「名・姓」順のままの雑誌もあります。2011年のScience誌の参照文献欄は「名のイニシャル・姓」の順,Nature誌は「姓・名のイニシャル」の順でした。
  • Q.22 【カタカナ著者名】 日本語論文の参照文献欄で外国人名をカタカナ表記する場合,「姓・名」順ですか。複数著者名の場合の区切り記号は何ですか。
    【回答】
     SIST 02(参照文献の書き方)のの「4 . 1 . 1 個人著者名 (1) 」の記載例「ケネディ, ジョン F.」のように,欧文著者名と同様に「姓・名」順です。カタカナ氏名を含む複数著者名の場合は,SISTでは規定していませんが,欧文著者名の場合を当てはめて以下の例に示すようにセミコロンで区切ります。
     (例) 森康夫;ケネディ, ジョン F.;オバマ,バラク.
  • Q.23 【編集者】 編集図書1冊,また,その中の1論文を参照する際には,参照文献欄に編集者名はどのように記載しますか。
    【回答】
     編集図書1冊全体を参照する場合は,編集者名は著者名同様に先頭に記載し,氏名の後に役割表示の「編」を付加します(SIST 02(参照文献の書き方)の4 . 1 . 4(1)及び5 . 2 . 1参照)。
     (例1)倉田敬子編. 電子メディアは研究を変えるのか. 勁草書房, 2000, 225 p.

     著者名のある論文を編集者名のある図書から参照する場合は,編集者名は書名の後に記載します(SIST 02の4 . 1 . 4(2) 及び5 . 2 . 3参照)。編集者名の後の区切り記号は,「著者などの書誌要素」グループの区切りですので,ピリオドです。
    (例2)村主朋英. “医学分野における動向”. 電子メディアは研究を変えるのか. 倉田敬子編. 勁草書房, 2000, p. 59-97.
  • Q.24 【翻訳書】 翻訳書は参照文献欄にどのように記載しますか。
    【回答】
     書名の後,出版地・出版者の前に翻訳者名を記載します(SIST 02(参照文献の書き方)の4 . 1 . 4(3)参照)。翻訳者は書誌要素グループが著者関連であり,出版関連と異なりますので,翻訳者の後はピリオドで区切ります。その他の事項はSIST 02の「5.2 図書」を参考にしてください。書名・出版者・出版年などは翻訳書のものになります。
    (例)Miller, James D. 仕事に使えるゲーム理論. 金利光訳. 阪急コミュニケーションズ, 2004, 382p.

     なお,原題も表示したい場合は翻訳書の書名の後に( )で囲んで記述します。

    (例)Miller, James D. 仕事に使えるゲーム理論 (Game Theory at Work). 金利光訳. 阪急コミュニケーションズ, 2004, 382p.
  • Q.25 【監修者】 単行本の監修者名は参照文献欄にどのように記載しますか。
    【回答】
     SIST 02では監修者については特に規定していませんが,SIST 02(参照文献の書き方)の「4 . 1 . 4 編者名,翻訳者名」での編者と同様に扱えます。つまり,単行本1冊を参照する場合は,著者名と同様の扱いですが,監修者名の後に役割表示の監修を付加します。単行本中の1論文を参照する場合は,編集者名と同様に書名の後に記載します。


2 . 5 誌名の表記
  • Q.26 【誌名の書体】 参照文献欄の欧文誌名はイタリック体で記述しないのですか。
    【回答】
     欧文誌名をイタリック体で記述することはよくあります。SIST 02(参照文献の書き方)の「3 . 3 . 5 書体」では,特定の書誌要素(この質問では誌名)に書体指定することを認めています。書体を変えることで,誌名を強調できますが,SISTでは誌名の書体指定は必須ではありませんので,著者及び発行者の執筆・編集・発行での作業負荷がかかることもあり,簡潔化を図るSIST 02では特に例示しませんでした。
  • Q.27 【誌名の略称】 参照文献欄で和文誌の略称は利用しないのですか。
    【回答】
     旧SIST 05(雑誌名の略記)では,日本語誌名を引用・参照する場合,原則として略記しないが,やむを得ず略記する場合は,その省略法を規定していました。しかし,2007年版SIST 05(雑誌名の表記)の「3 . 2 日本語誌名の表記」で「日本語誌名は,省略・略記せず正式誌名で表記する。」と改訂しました。その背景についてはSIST 05:2007の解説をご覧ください。
     なお,出版者が正式誌名の別称として略称を付けることはありますが,文献の参照記述にあたってはこの略称の利用も避けてください。当該誌の直接購読者及びその周辺の読者には自明でも,それ以外の広範な読者には略称では雑誌を同定できず,参照文献を確認できないことが起こり得るからです。


2 . 6 合冊号・増刊号の表記
  • Q.28 【合冊号】 11巻の6号から8号が合冊されている場合,参照文献欄で巻号はどのように記述しますか。
    【回答】
     SIST 02(参照文献の書き方)では記載していませんが,連続した数は通常ハイフンで結びますので,完全記述ではvol. 11, no. 6-8,簡略記述では11(6-8) と記載します。
  • Q.29 【別冊増刊号】 月刊誌「厚生の指標」の2010年8月号の増刊号「国民衛生の動向2010/2011」(全504ページ)は参照文献欄でどのように記述しますか。
    【回答】
      別冊の号表記の基本についてはSIST 02(参照文献の書き方)の「4 . 3 . 5 雑誌の巻数・号数」を参照してください。なお,別冊はISBNも付与され単行本扱いされている場合もありますので,以下では雑誌の場合と単行本扱いの場合を示します。要は原本にたどりつけるように参照文献記述を行うことです。
    ・雑誌形式
     国民の衛生の動向2010/2011. 厚生の指標. 2010, vol. 2010, no. 8増刊. 504p.
    ・単行本形式
     厚生の指標増刊:国民の衛生の動向. 2010/2011年版, 厚生労働統計協会, 2010, 504p.


2 . 7 ページ表記
  • Q.30 【p. / pp.】 複数ページ表記はp. 123-129ではなく,pp. 123-129が正しいのではないか。
    【回答】
  •  pp. はページの複数形の省略形で,ご指摘のとおり伝統的にpp.で表記される場合も多いのですが,SIST 02では以下の状況を配慮して,pp. の利用については示しませんでした。
    ・p. とpp. の両方の事例がある。
    ・単ページではp. ,複数ページではpp. と単複で使い分けることは,当基準の簡素化の方針にそぐわない。
    ・文献引用についての国際規格ISO 690:1987(Documentation -- Bibliographic references -- Content, form and structure)の例示では,p. 663-782のようにp. が使われていた。(その後改正されたISO 690:2010(Information and documentation‐Guidelines for bibliographic references and citations to information resources)の例示では,pp. 25-45 のようにpp. が使われています。なお,この規格本文中にはページ記号の規定はなく,改正版も旧版もいずれも例示は規則を構成するものではないとしていますので,p. 表記をpp. 表記に改正するということではありません。)
    ・米国国立医学図書館が発行する引用記述マニュアル “Citing medicine”ではp. を利用している。
    なお,雑誌については,SIST 02(参照文献の書き方)の解説の付録にありますように,p. やpp. を省略している場合も多いようです。
  • Q.31 【ページ範囲】 ページ表記は参照文献の開始ページと終了ページを記載するのですか,参照箇所そのもののページではないのですか。
    【回答】
     SIST 02(参照文献の書き方)の例示で示しているのは「雑誌中の1記事(論文)」,「単行本中の1章(論文)」など見出しタイトルで区分される部分です。1記事全体,1章全体をひとつの文献として参照しますので,ページは当該記事・章の開始ページと終了ページを記載します。電子ジャーナルの参照文献欄での原文献へのハイパーリンク設定にもこの開始ページは使われています。
     単行本の一部のページ参照の場合には,SIST 02の「図書1冊」の例示を拡張して,総ページ数の代わりに実際に参照したページ範囲を記載してください。
     雑誌中の1記事(論文)の一部の図表などを特に指定して参照する表記法はSIST 02では規定していませんので,「Q46【参考資料】 SIST以外の参照文献の書き方の参考資料を教えてください」をご覧ください。
  • Q.32 【ハイフンを含むページの記述】 SIST 02では連続ページをハイフンで結んでいますが,資料でのページ表記にハイフンが使われている場合,つまり,3-3ページから3-8ページ,あるいはA-3からA-8ページという場合はどのように記載しますか。
    【回答】
     SIST 02(参照文献の書き方)では規定されていませんが,前者ではSIST 02(参照文献の書き方)の4.3.12 (3) にならって,ハイフンをピリオドに代えて3.3-3.8とし,後者ではハイフンを除いて,A3-A8と記述すればよいでしょう。


2 . 8 URLの表記
  • Q.33 【DOI】 DOIとは何ですか。参照文献欄でDOIを記述するメリットはありますか。
    【回答】
     DOIとは“Digital Object Identifier”のアクロニムで,電子化されたオブジェクト(著作物)に付与されるユニークな識別コードです。多くの科学技術論文に“doi:”を見出しとして
    “doi:10.1241/johokanri.54.622”のように記載されています。URL“http://dx.doi.org/”をdoiの先頭に付加すると,ウェブ上で当該文献に到達できます。ただし,全文閲覧については出版者がアクセス制限している場合があります。なお,参照文献欄では,通常の参照文献として必要な書誌事項(著者名,論文名,誌名,発行年,巻・号・ページ)を記載し,DOIの記載を加えます。
  • Q.34 【DOI, URL】 電子文献ではDOIを記載すればURLの記載は不要ではないのか。
    【回答】
     DOIの記載があればその文献に到達できますので,URLの記載がなくても支障はありませんが,SIST 02(参照文献の書き方)の「5 . 1 . 1 通常の1記事」の例示(例9)では読者の便宜と参照日を明示するために記載しています。なお,URLはサイトの改修・移転等により変更される場合がありますが,DOIは変更されることはないので,表示があれば記載してください。
  • Q.35 論文閲覧時に表示されるURLと論文掲載サイトが参照用に提示するURLが異なる場合がありますが,どちらを記載すればよいのですか。
    【回答】
     どちらのURLでも原文参照ができれば支障はないでしょうが,URLはサイトの改修・移転等により変更される場合がありますので,「この文献へのリンクには次のURLを使用してください。」等のサイトによる指定がある場合はそれに従ってください。
     例えば,SIST 02(参照文献の書き方)の「5 . 1 . 1 通常の1記事」の例6では論文閲覧時の抄録画面の以下のURLが記載されていますが,このサイトにより指定された以下の矢印で示した参照URLを記載することがより良い記述法です。
     http://www.jstage.jst.go.jp/article/cicsj/23/3/23_95/_article/-char/ja/
    →http://joi.jlc.jst.go.jp/JST.JSTAGE/cicsj/23.95
  • Q.36 【機関リポジトリ】 論文の参照先URLは機関リポジトリのものでもよいのですか,論文掲載誌のサイトのURLとすべきではないのですか。
    【回答】
     機関リポジトリの掲載論文は著者コピー版かも知れませんし,著者最終稿かも知れませんので,本来は論文掲載誌のサイトであるべきでしょう。しかし,読者が当該文献の掲載誌のサイトへのアクセス権がない場合もありますし,SIST 02(参照文献の書き方)の解説にありますように「参照したそのものを書く」という考え方から,論文著者が実際に参照し確認した機関リポジトリのURLを記載して構わないと考えます。
     例えば,SIST 02の「5 . 1 . 1 通常の1記事」の例7は機関リポジトリ登載論文ですが,この場合は著者最終稿です。従って,版面構成は論文掲載誌とは異なり,ページ付けも異なりますが,書誌要素では掲載誌上のページが記載されています。また,掲載誌のサイトにはアクセス制限があります。
     なお,参照URLは著者最終稿の画面に表示される例7の以下の記載ではなく,このサイトが指定するDoc URL(矢印の後に記載)を掲載することがことがより良い記述法です。
     http://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/bitstream/2115/17162/1/DBR150-2.pdf
    →http://hdl.handle.net/2115/17162


2 . 9 参照日付の表記
  • Q.37 【見出し】 URLの参照日付の前に記載する「参照」あるいは “accessed” 等の見出しは必須ですか。
    【回答】
     SIST 02(参照文献の書き方)では例示で示しているだけですが,日付の意味が分かりにくいので,「参照」,“accessed”,“cited”等の語句が必要です。“accessed”は“The Chicago Manual of Style”の例示で使われています。“cited”は電子文献の参照についてのISO規格(ISO 690-2:1997)の例示で使われていましたが,改正されたISO規格(ISO 690:2010)では“viewed”を使っています。なお,この3語(accessed,cited,viewed)に使い分けがあるわけではありませんので,参照文献の実際の記述ではいずれかに統一します。
  • Q.38  論文投稿時には該当するウェブページがあったのですが,その後の審査・査読期間中にそのサイトが移設された場合,URLと参照日付を更新していいものでしょうか。つまり,acceptedやreceivedの日付よりもaccessedの日付が後になってもよいのですか。
    【回答】
     基本的には論文投稿時の状況で記載しますから,その後,サイトが移設しても反映できません。投稿後の変更については投稿先とご相談ください。
     論文発表後に参照サイトが移設・廃止されることは時間経過とともに多く見られます。URLは参照論文の記載事項でも「注記的書誌要素」に属しますので,基本的書誌要素である著者名・論文標題・資料名・発行者・発行年・巻号ページ等の諸要素をきちんと記述すれば,読者はその文献を検索・閲覧できます。


2 . 10 記載例(DVD,ウェブサイト上の記事)
  • Q.39 【DVD】 DVD資料の参照例
    【回答】
     図書の書き方に加えて,媒体表示として (DVD) を加えます(SIST 02(参照文献の書き方)の4 . 4 . 3及び5 . 2 . 1参照)。 (例)仁上幸治, 野末俊比古監修. 情報の達人. 紀伊國屋書店, 2007, 全3巻. (DVD).
  • Q.40 【審議会資料】 審議会等のウェブサイト上の会議資料の参照例
    【回答】
    以下は5月30日に開催されて,6月1日に公開された資料の記載例です。SIST 02(参照文献の書き方)の「5 . 5 . 2 会議報告の1論文」,「5.10 ウェブサイト,ウェブページ,ブログ」および「5 . 12 . 2 データベースの一部」を拡張しました。日付の意味を明示するために,「開催2011-05-30,公開2011-06-01」と見出語を付加することもあります。
    (例)
    “第84回評価専門調査会議事概要(案)”.第85回評価専門調査会資料.総合科学技術会議
    .2011-05-30,2011-06-01,http://www8.cao.go.jp/cstp/tyousakai/hyouka/haihu85/siryo1.pdf,(参照2011-06-23).
  • Q.41 【コクラン・レビューの翻訳記事】 医療情報としてよく利用されるコクラン・レビューの日本語ウェブサイトに掲載された翻訳記事の参照例
    【回答】
     日本医療機能評価機構のMindsという医療情報サービスサイトにあるコクラン・レビューの翻訳記事「急性アキレス腱断裂を治療するための外科的介入」を例に参照法を以下に示します。例示中のCD003674は記事番号です。
    (例)
    Khan, R. J. K.; Smith, R. L. Carey. “急性アキレス腱断裂を治療するための外科的介入”. 林啓一監訳. Mindsコクラン・レビュー. 日本医療機能評価機構, 2011-03-25, CD003674. http://minds.jcqhc.or.jp/stc/0062/4/0062_G0000263_T0007048.html, (参照2011-06-22).

     なお,原報の参照法として,このサイトで以下のように記載されています。
    Khan RJK, Carey Smith RL. Surgical interventions for treating acute Achilles tendon ruptures. Cochrane Database of Systematic Reviews 2010, Issue 9. Art. No.: CD003674. DOI: 10.1002/14651858.CD003674.pub4.

     これをSIST方式で記述すると,データベースの出版者を加えて以下のようになります。
    Khan, R. J. K.; Smith, R. L. Carey. “Surgical interventions for treating acute Achilles tendon ruptures”. Cochrane Database of Systematic Reviews. John Wiley & Sons, Ltd., 2010(9), CD003674, DOI:10.1002/14651858.CD003674.pub4. 
    http://onlinelibrary.wiley.com/o/cochrane/clsysrev/articles/CD003674/frame.html, (accessed 2011-06-22).
  • Q.42 【新聞記事】 SISTには新聞記事の記載例がありますか。
    【回答】
     科学技術文献を対象とするSISTでは新聞記事は対象にしていませんので,記載例はありませんが,雑誌中の1記事(SIST 02(参照文献の書き方)の5 . 1 . 1)の記述法を拡張して考えられます。SIST準拠の『レポート・論文作成のための引用・参考文献の書き方』(藤田節子著,日外アソシエーツ,2009)では,「C.新聞記事」(p. 75-77)で「著者名.記事タイトル.新聞紙名.出版年月日,朝夕刊,版,該当ページ.」という方式を示しています。「Q46【参考資料】 SIST以外の参照文献の書き方の参考資料を教えてください」もご覧ください。


2 . 11 他の方式との相違,その他
  • Q.43 【相違点】 SIST以外の引用文献の書き方との主な相違は何ですか。
    【回答】
     SIST 02あるいはそれ以外でも引用文献の記載項目・記載順の基本はどれもほぼ同じですが,細かい箇所で多少の差異があります。例えば,発行年と巻・号・ページの記載順,誌名の書体指定,論文タイトルへの引用符の利用,コロン・セミコロン等の区切り記号の用法,URLへのAvailable from等の見出語の利用です。SISTでは著者及び読者を配慮して,日本語と英語,雑誌と図書等による記載法の相違を減らし,記載法を簡潔化しています。
     雑誌によっては,その参照文献欄で欧文著者名がイニシャル表記であったり,雑誌名のみで論文標題が記載されない場合がありますが,SIST 02では読者のために著者名をフル表記し,論文標題を記載します(SIST 02の例示では,イニシャル表記の著者名の場合もあります)。
     文献の引用についての国際規格(ISO 690)があり,記述する書誌要素とその記載順を主に規定しています。書誌要素の区切り記号は一貫することを規定するにとどまり,例示では句読点は一貫していますが,特定の句読点を規定してはいません。
     SIST 02はこの国際規格を参考にした標準的なもので,大学図書館のガイダンス等でも利用されていますが,実際の学協会が発行する学術雑誌とは異なることはあり得ます。大学では基本(標準・基準)を学び,実際に学術論文を投稿する際には,投稿先学協会の投稿規程・執筆規程に従うことになりますが,基本は同じですので慣れるのは容易です。
     また,学協会での執筆規程等の改訂にあたっては,その中の「引用文献の書き方」の見直しにSIST 02が役立ちます。
  • Q.44 区切り記号でSIST 02とは異なる用法にはどのようなものがありますか。
    【回答】
     出版地と出版者をコロン(:)で区切ることはよくあります。著者名と論文標題をコロンで区切ることもあります。 雑誌ではセミコロン(;)で発行日と巻号を区切り,巻号とページをコロンで区切ることがあります。単行本では出版者と発行日をセミコロンで区切ることがあります。 なお,SIST 02での区切り記号は簡潔であり,個々の書誌要素の区切りはコンマ,著者名・標題・出版等の書誌要素グループの区切りはピリオドとすることを原則としています(SIST 02(参照文献の書き方)の3 . 3 . 6参照)。
  • Q.45 【ハーバード方式】 文献リストのハーバード方式記載順(著者名・発行年順)にSISTは対応できますか。
    【回答】
     SIST 02(参照文献の書き方)では,引用文献リストの記載順は引用箇所の出現順の連番方式,つまりバンクーバー方式(引用番号順)を暗黙に仮定しています。バンクーバー方式はハーバート方式より新しい方式です。
      SIST 02方式で発行年を著者名の直後に移動すると,ハーバード方式(著者名・発行年順)での個々の参照文献の記載になります。SIST 02をこのように拡張し,参照文献欄を著者名順にするとハーバード方式の参照文献欄になります。
     文献目録には,著者名順(同一著者名では発行年順)のハーバード方式が多く見られます。また,論文本文中の引用箇所に著者名・発行年を記載し,参照文献欄を著者名・発行年順のハーバード方式で記載することもよくあります。
  • Q.46 【参考資料】 SIST以外の参照文献の書き方の参考資料を教えてください。
    【回答】
     インターネット上で米国国立医学図書館(NLM)の以下の詳細なマニュアルが公開されています(http://www.nlm.nih.gov/citingmedicine)。SISTと多少相違する箇所もありますが,参考になります。このマニュアルは国際医学雑誌編集者委員会(International Committee of Medical Journal Editors)が作成した「生医学雑誌への投稿のための統一協定」(Uniform Requirements for Manuscripts Submitted to Biomedical Journals)で利用されています。

    Patrias, Karen. Citing medicine: the NLM style guide for authors, editors, and publishers. 2nd ed. Wendling, Daniel L, technical editor. National Library of Medicine (US), 2007, 2009-10-21. http://www.nlm.nih.gov/citingmedicine, (cited 2011-06-20)

     単行本では例えば以下の書籍があります。
    ・林紘一郎,名和小太郎.引用する極意 引用される極意.勁草書房,2009,225 p.
    ・藤田節子.レポート・論文作成のための引用・参考文献の書き方.日外アソシエーツ,2009,144 p.
    ・The Chicago Manual of Style. University of Chicago Press, 16 ed., 2010, 1026 p.
    ・Council of Science Editors. Scientific Style and Format: The Cse Manual for Authors, Editors, and Publishers. CSE Books, 7 ed., 2006, 658 p.
  • Q.47 【NLM / SIST】 NLM方式とSISTの相違を教えてください。
    【回答】
     NLM(米国国立医学図書館)のWeb版書籍“Citing medicine”の引用例で相違を示します。

    【NLM】
    Patrias, K. Citing medicine: the NLM style guide for authors, editors, and publishers [Internet]. 2nd ed. Wendling, DL, technical editor. Bethesda (MD): National Library of Medicine (US); 2007 [updated 2009 Oct 21; cited 2011 June 20]. Available from: http://www.nlm.nih.gov/citingmedicine

    【SIST】
    Patrias, Karen. Citing medicine: the NLM style guide for authors, editors, and publishers. 2nd ed. Wendling, Daniel L, technical editor. National Library of Medicine (US), 2007, 2009-10-21. http://www.nlm.nih.gov/citingmedicine, (cited 2011-06-20)

    【相違点】
    ・著者名・編集者名はNLMではイニシャルのみですが,SISTではフルネームが原則です。
    ・媒体表示はNLMでは[Internet]と明示していますが,SISTではURLの記載がありますので省略しています。
    ・出版地と出版者はNLMではコロンを介してセットで記載しますが,SISTでは出版地は通常省略します。
    ・出版者のあとの区切り記号がNLMではセミコロンですが,SISTではコンマです。
    ・参照日付の位置と表示が違います。NLMでは[2009 Jan 14]ですが,SISTでは(2009-10-21)です。
    ・SISTでは“Available from:”という自明な説明句(見出語)は省略しています。


3.参照文献関係以外

3 . 1 論文作成
  • Q.48 【章節番号(ポイントシステム)】 レポート・論文の章節番号(見出し番号)の付け方を教えてください。
    【回答】
     論文・レポートの章節番号(見出し番号)は,最上位桁のみの場合は以下のように末尾にピリオドを付けるポイントシステムによって記載しています(SIST 09(科学技術レポートの様式)の5 . 7 . 2及びSIST 08(学術論文の執筆と構成)解説参照)。
    1 .
    1 . 1
    1 . 1 . 1
     SIST 09の解説によると,これは当時のJIS Z 8301(規格票の様式)との整合性を考慮したせいでした。ところが,2005年に改正されたJIS Z 8301(規格票の様式及び作成方法)では規格票の箇条番号の付け方は「ISO/IEC専門業務用指針」に合わせて,最上位桁でもピリオドを付けない以下のポイントシステムに変更になりました。
    1
    1 . 1
    1 . 1 . 1
     実際の文書の見出し番号付けには両者の事例がありますし,SIST 07/09の該当箇所は未改訂ですが,今後はこの改正JISのポイントシステムが基準になります。
  • Q.49 【機関名の略称】 論文中で機関名を略称で表記しないのですか。
    【回答】
     機関名等の固有名詞は正確に記載することが基本です。SIST 06(機関名の表記)では,機関名は正式名称を使うことを原則としています(SIST 06の3 . 1参照)。当該機関と識別できる場合に限り,「国立大学法人」,「独立行政法人」,「社団法人」,「株式会社」などの語句は,省略可能です(SIST 06の4 . 2参照)。論文では広範な読者を想定し,正式な機関名を伝えるべきであり,当該機関が利用する略称であってもその単独使用は避けます。ただし,一般に認知されたUNESCO等の略称の利用は認めています(SIST 06の6 . 2参照)。参照文献欄で団体著者名として機関名を記載する場合も同様です。
     例えば,「独立行政法人宇宙航空研究開発機構」は「宇宙航空研究開発機構」と記載できますが,当該機構が利用する略称(頭字語)のJAXAのみの利用は避けます。JAXAを表記したい場合は,例えば「宇宙航空研究開発機構(JAXA)」と併記するのがよいでしょう。また,「独立行政法人日本原子力研究開発機構」は「日本原子力研究開発機構」と記載できますが,当該機構が利用している略称の「原子力機構」の単独利用は避けます。
  • Q.50 【日本語論文の英語抄録】 日本語論文になぜ英語抄録が必要なのですか。
    【回答】
     日本語論文に著者による英文の著者名・標題・抄録が併記されていると,国内外で作成される各種データベースに英語情報が収録され,国際的にも流通しますので,その存在が国際的に広く知られるようになります。
     また,外国語論文中で引用された場合などに,著者名・標題の英文表記が統一されることにより,論文の識別や原文献のへ到達が容易になります。
  • Q.51 【欧文論文の日本語抄録】 欧文誌では日本語抄録は掲載しないのではないか。
    【回答】
     国内発の欧文論文の日本語抄録は国民への説明責任を果たす方法のひとつとも考えられ,また,著者による日本語の著者名・標題・抄録の記述は,科学技術情報提供機関や機関リポジトリでの日本語による正確な二次情報の提供に役立ちます。SIST 08(学術論文の執筆と構成)では欧文論文に日本語抄録を「併記する」ことまでは求めていませんが(SIST 08の5 . 4(c) 参照),例えば日本語抄録を号末,あるいは欧文誌ではなく関連する和文誌に掲載するなど,日本語でも報告することが推奨されます。
  • Q.52 【参照文献と注】 参照文献欄に注も記入してよいのですか。
    【回答】
     参照文献と論文本文への注記は役割が異なりますので,一括して記述せずにそれぞれ参照文献欄と注記欄(脚注,文末注)に分けて記述します(SIST 08(学術論文の執筆と構成)の5 . 9(d) 参照)。電子ジャーナルにおいては参照文献から原文献へのハイパーリンクが設定されますので,技術的な観点からも分けることが求められます。
     なお,注は本文の論旨を補足するものですので,本文の論旨に直接関係する内容は本文中に記述し,注は多用しないようにします(SIST 08の5 . 7(a) 参照)。なお,人文・社会科学系においては,注釈自体が研究成果になる場合もあるようですので,科学技術論文とは状況が異なる場合があります。


3 . 2 雑誌の編集・発行
  • Q.53 【和文誌の英語目次】 和文誌に英語目次がなぜ必要なのですか。
    【回答】
     日本語の科学技術情報の国際的流通を図るためには,英語目次が役立ちます。国内外のデータベース等に収録され,国際的利用が期待されます。
  • Q.54 【論文の転載】 海外の学会で発表した論文を著者・学会承諾済みで転載する場合,記述方法について基準等がありますか。
    【回答】
     著作権についてはクリアされている場合でも,出典としてもとの論文の書誌を明示しなければいけません。学会発表であれば,会合名,開催場所,開催日等を論文1ページ目の脚注等の一定の箇所にまとめて記載します(SIST 07(学術雑誌の発行と構成)の5 . 8(c)参照)。もとの論文が予稿集等に掲載済みの場合はその予稿集等の書誌事項を記載してください。


3 . 3 その他
  • Q.55 【SIST 03/04】 SIST 03 / 04のレコードフォーマットは使われていますか。
    【回答】
     SIST 03:1980はISO 2709:1981(Documentation‐Format for bibliographic information interchange on magnetic tape)(第2版)のドラフトをもとにしています。SIST 03は改訂されていませんが,ISO 2709は1996年に改正され(第3版),“Information and documentation‐Format for information exchange”と改称され,その最新版は2008年版(第4版)です。ISO 2709はMARC(機械可読目録)のレコード形式に関する規格です。
     SIST 04:1983は,対応するISO規格はなく,UNESCOのUNISIST計画で主に二次情報サービスでの論文レベルの書誌データ用に1973年に発表されたUNISIST ReferenceManualとIFLA(International Federation of Library Associations and Institutions)が1977年に発表した主に単行書レベルのUNIMARCを参考に,漢字・カナ使用によるデータ記述とリンク等を考慮しています。国内では,新刊データをいち早く収録する多くの民間MARCが作成され流通しています。なお,国立国会図書館で提供している2009フォーマットまでのJAPAN/MARCは,UNIMARCに準拠しています。国際的にはMARC 21(米国のUSMARCとカナダのCAN/MARCを統合したMARC)が主流であり,国立国会図書館も,平成24年1月からMARC 21フォーマットでもJAPAN / MARCを提供しています(名称はJAPAN/MARC MARC21フォーマット)。
  • Q.56 【SIST 11】 SIST 11の数値データのレコード構成は使われていますか。
    【回答】
     外形式はISO 2709より一般的なISO 8211(国内ではJIS X 0604)に準拠していますが,大型計算機時代のファイル形式の国内独自基準であり,今日では数値データベースを含む国内ファクトデータベース開発時の記録のひとつです。ファクトデータベースは,遺伝子データベース・結晶構造データベース等に見られるように必要とされる各専門分野で個別に開発され,この基準は実用システムには利用されませんでした。
  • Q.57 【SIST 14】 SIST 14の電子投稿の内容は古くないのですか
    【回答】
     内容的には古い箇所はありますが,2001年制定のSIST 14(電子投稿規定作成のためのガイドライン)は電子投稿を素材とした学協会の学術誌編集者向けの電子出版入門の内容であり,今日でも意義があります。特に,出版媒体をPDFに限定することなく,様々な媒体への対応を可能にするため,当面の出版媒体に加えて,他のフォーマットへの変換が可能な「XMLを利用した方式」も作成しておくことを勧めています。この点は,新しい電子書籍フォーマットが注目されている現在,参考になる内容と言えます。今日では,Editorial Manager,ScholarOne等のオンライン投稿・審査システムが普及し,電子ジャーナル提供サイトが対応することが多くなり,電子ジャーナル提供サイト(プラットフォーム)の仕様と電子投稿は一体化しました。なお,ISO 12083:1994規格の翻訳であるJIS X 0804(情報交換用電子原稿の記述様式)は利用がないことで2011年1月に廃止されましたが,ISO 12083:1994 は2010年5月にISOで確認され,有効です(2011年末現在)。

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SIST Q&A
小冊子「参考文献の役割と書き方」



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