欧州連合の閣僚は、11月23日、国民が学術研究成果を容易に知ることができ、イノベーションを27ヶ国全体でより迅速に展開支援する計画を採択した。
また、共同技術イニシアチブ4件(医薬、コンピューティングシステム、ナノ電子技術、航空)を承認した。数十億ユーロの予算が割り当てられ、来年スタートする。
この計画に対し、科学ジャーナル出版社は、研究成果をインターネットで無料で知ることができるようになれば収益源を失うとして懸念するものと思われるが、図書館員や研究者、助成機関は歓迎している。EUリサーチコミッショナーJanez Potocnik氏は、デジタル技術を最大限に活用するが、誰も出版業界を潰そうとは思っていないとしている。ポルトガルの科学技術大臣Mariano Gago 氏は、オープンアクセス問題は、科学出版社の存続性と同時に取り組むべきものとしている。
今後、研究者の著作権行使方法や研究情報流通費、電子ジャーナル講読時の付加価値税還付方法、国の科学データリポジトリーとのリンク方法等を調査する。
ボトムアップのイニシアチブに公的資金がついたものであり、業界からの支援も期待でき、うまくいくはずだとPotocnik氏は述べる。
[ニュースソース]
EU ministers agree plan to widen access to research