Peer-to-Patentは、このたび、一年間の試行運用の結果を発表した。
Peer-to-Patentは、特許の質を向上させるため、米国特許商標庁(USTPO)と科学技術者のオープンコミュニティを繋ぐことにより特許審査プロセスを強化させるプロジェクトで、2007年6月15日に試行が開始された。
従来はUSTPO特許審査官が先行技術等の関連情報を調査する重荷を背負っていたが、この試行プロジェクトは、研究者や技術者など専門家のボランティアが調査や評価の支援をし、審査の質とスピードの向上を図ったもの。
「2000名以上が参画した市民評価者のオープンネットワークは、特許審査官が入手する情報の質を向上させることができた」、「市民評価者は、特許審査プロセス関連情報を生み出すことができ、ボランティア活動に前向きであった」など、有望な結果が得られた。
[ニュースソース]
Peer-to-Patent Pilot Releases Report on Pilot Project
[関連サイト]
・米国:pLoS、Peer-to-Patentへの積極的参画を呼びかけ
・「イノベーションと知財政策に関する研究会」報告書(案)(特許庁、2008年5月) - 日本でも「コミュニティパテントレビューの検討」がはじまっている(P.151-152)