デンマーク: 中小企業による研究情報の利用状況(調査報告)

2011年05月18日

ヨーロッパ

デンマーク科学技術イノベーション省(Danish Agency for Science Technology and Innovation)とデンマーク電子研究図書館(Denmark's Electronic Research Library、DEFF)の委託調査報告書"Access to Research and Technical Information in Denmark"(PDF65ページ)が公表された。

知識の創造と利用が富を生む「知識経済」を支えるのは中小企業(small and medium sized enterprises、SMEs)で、SMEsがイノベーション創出に重要な役割を果たすとして、SMEsにおける研究情報の利用状況を調査したもの。

調査受託者は、豪ビクトリア大学戦略経済学研究所教授John W. Houghton氏とKey Perspectives 社のAlma Swan氏およびSheridan Brown氏(訳注:Houghton氏は「学術出版モデル」に関する英国JISC委託調査を実施したひとり)。

(サマリー抜粋)
●有効回答は98社、従業員10名以下49%、平均年商1.3億DDK(20億円相当)、平均研究開発費570万DDK(8,800万円相当)●研究論文、特許情報、標準規格、技術・市場情報は最重要●情報アクセス改善を希望●個人講読、企業内図書館を最利用。公共図書館やpay-per-viewはほとんど利用せず●オープンアクセス誌、主題リポジトリー利用50%以上●直近3年間では、学術論文のお陰で商品27%とプロセス19%が新開発され、年商の46%を占める●学術論文の年商への貢献度:一社平均1,600万DDK(2.5億円相当)

[ニュースソース]
Press release:the growth layer of Danish industry needs increased access to research results – DEFF 2011/5/16