PubMedがもう一つ必要なわけ

2013年07月19日

ヨーロッパ

"Europe PubMed Central"(Europe PMC)は、米国立医学図書館(NLM)の運営する"PMC" (生物医学・生命科学分野の無料学術誌論文全文アーカイブ)のヨーロッパ版であるが、このたび、そのブログ"Why do we need 'another' PubMed?"に国際合成生物学会議の場で寄せられた「PMCがあるのになぜEurope PMCが必要だったのか」という疑問への回答が載せられた。

主な理由として挙げられたのは次の3点。
★世界各地でアーカイブの作業コピーが定期的に利用されれば、アーカイブが長期間存続する可能性が高まる。
★研究論文の執筆者や資金提供者は、地元のアーカイブへの収載を希望する傾向が強い。
★ユーザにとって重要な国又は地域のガイドラインなどの関連資料とジャーナル記事を、アーカイブで統合することができる。

Europe PMCは、研究者の要望に応えて更に次のような特徴を備えたとしている。
★一つの検索ボックスで、PMCフルテキストのほか、PubMed抄録、生物学的特許記録を検索できる。
★遺伝子・タンパク質・化合物データベースへの直接リンクにより、情報を効率的に発見できる。
★各論文に示される"cited by"情報により、高被引用論文をソートできる。

近々提供される機能としては次のとおり。
External Links Service: Europe PMC収載論文から外部の関連情報やツールへのリンク提供(7月18日提供開始を発表
★ORCIDsの採用