ブラジル: 4学術誌、 IF水増し操作 – トムソン・ロイターは算出対象から除外(nature記事紹介)

2013年08月30日

北米・中南米

ブラジルの4学術誌が2009年から2013年6月までの間に"citation stacking"(雑誌間の異常パターン引用)を行い、インパクトファクター(IF)の水増し操作をしていたことがトムソン・ロイター社の新アルゴリズムで判明した。同社は当該誌をIF算出対象から当面除外する。

その一誌"Clinics"の編集長は7月に解雇され、責任を認めながら、水増しの背景を次のように語った –ブラジルでは、高等教育省所管の"CAPES"が、院生の論文掲載誌のIFで大学院課程を評価している。ブラジルの新興誌のランクは最下位層にあり、論文掲載を望む院生はほとんどいない。この制度が問題だ。

なお、トムソン・ロイターが"citation stacking"や"self-citation"を理由としてIF算出対象外としているのは、現時点では10,853誌中の0.6%という。
 
[ニュースソース]
Brazilian citation scheme outed –nature 2013/8/27