「東北大の前総長の論文に不正がある」と告発した教授グループに「名誉を傷つけられた」として、前総長が損害賠償などを求め、教授グループが反訴した訴訟で、仙台地裁は8月29日、「論文に捏造、改ざんがあったとはいえない」とし、名誉毀損に対する慰謝料の支払いを教授グループに命じる判決を言い渡した。
メディア報道のいくつかを紹介する。
★河北新報社 2013/8/30 [編注:科学技術振興機構(JST)への言及あり]
告発教授らに賠償命令 東北大前総長論文不正訴訟
★読売新聞 2013/8/30
東北大前学長の名誉毀損、名誉教授らに賠償命令
★msn産経ニュース 2013/8/29
論文不正告発側の名誉教授らに賠償命令 東北大前学長が勝訴
★毎日新聞 2013/8/29
論文不正訴訟:「告発で評価低下」認める 仙台地裁判決
[小欄関連記事]
・2013年4月5日(金曜日) 研究不正に対するJSTの取り組みへの問題提起(nature記事紹介)
・2012年3月16日(金曜日) 東北大における研究不正疑惑の予後(nature記事紹介)
・2012年1月27日(金曜日) 東北大、研究公正に係る調査報告書を公表
[参考]
・わが国における研究不正 公開情報に基づくマクロ分析(1) 松澤 孝明 独立行政法人科学技術振興機構 研究倫理・監査室 情報管理 (2013) Vol. 56 No. 3 P 156-165
・わが国における研究不正 公開情報に基づくマクロ分析(2) 松澤 孝明 独立行政法人科学技術振興機構 研究倫理・監査室 情報管理 (2013) Vol. 56 No. 4 P 222-235
・研究論文の信頼性の確保について 武蔵野大学 薬学部 教授 大室弘美 - JAPIC NEWS 2013.7 (ページ10~11)